北海道が⽣んだ「メロンの王様」
北海道は⽇本の最北端にある⼤きな島です。2,000m級の⼭々が連なる⽇本最⼤の国⽴公園があり、豊かな⾃然に恵まれています。毎年2⽉には、道庁のある札幌市で「雪まつり」が開かれ、世界中からたくさんの観光客が訪れます。
札幌に近く、北海道のほぼ真ん中に位置する⼣張市は、「メロンの王様」といわれる⼣張メロンの産地です。⼭に囲まれた⼣張市は、⽕⼭灰でできた⽔はけの良い⼟地が多く、昼と夜の気温差が⼤きいことも特徴です。メロンは寒暖差があるほど⽢くなるため、この気候を⽣かしておいしいメロンが栽培されています。
夏の気候は涼しくさわやかで、北海道ならではの雄⼤な景⾊が広がります。
冬はたくさんの雪が降り積もります。スキーやスケートも⼈気のスポーツです。
⼣張メロンのおいしさの秘密
⼣張メロンは⾚⾁系メロンの代表格で、果⾁はきれいなオレンジ⾊をしています。とても⽢くて、とろけるように柔らかく、⼝に含むと果汁がじゅわ〜っと広がります。緑⾊の⽪の表⾯には⽩い網⽬模様があり、この模様が繊細で美しいほど味も良いとされています。
⼣張メロンの栽培は、寒い冬に温室で苗を育てることから始まります。春に花が咲き、実が⼤きくなってくると、きれいな丸いメロンに育つようにお尻に⼩さなマットを敷きます。このマットは、⼟がつくのを防ぐ役⽬も果たします。また、⽇光に当てすぎると細かい網⽬模様ができないため、温室の側⾯のビニールシートの上げ下げをして光の量を調節します。
⼤切に育てられたメロンが出荷される時には、1⽟ずつ厳しい検査があります。味や形などの基準を満たさないと、⼣張メロンを名乗ることはできません。⼣張メロンのおいしさは、⽣産者の⽇々の努⼒によって守られているのです。
世界に誇るメロンの町・⼣張市
⼣張市は⼈⼝1万⼈にも満たない町ですが、⼣張メロンが旬を迎える5⽉〜8⽉には、さまざまなイベントで賑わいます。毎年⾏われている⼣張メロンの初競りでは、2⽟で500万円の値段がついたこともあり、⼤きな話題になりました。
また、出荷のピークとなる6⽉〜7⽉頃には、年に1度の「⼣張メロンまつり」も開催されます。実際の競売さながらの「模擬競り」や、「⼦どもメロン早⾷い競争」などが催され、会場は熱気と歓声に包まれます。
⼣張メロンはそのまま⾷べてもおいしいのですが、ゼリーやアイスクリーム、ケーキなどにも広く使われ、⼣張市の名前を多くの⼈に知らしめています。
⼣張メロンは、この町を⼤いに盛り上げている特別な果物なのです。