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日本各地の名産品

長崎:長崎カステラ


 日本南西部の九州地方、その西端部に位置するのは長い海岸線と数多くの島を有する長崎県です。


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 周りを海に囲まれているという立地条件などもあり、古くは室町時代(16世紀頃)から海外との交易で栄えた場所でもありました。江戸時代(17-19世紀頃)に入ると、オランダ、中国及び朝鮮以外の諸外国との外交通商を禁じる「鎖国」政策下において、長崎は日本で唯一の海外へ開かれた貿易港「出島」が作られ、特にオランダとの貿易が行われていたことでも有名です。



 そんな長崎の銘菓(めいか)といえば、なんといっても「長崎カステラ」でしょう。


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(C) NAGASAKI CITY

 水飴を使ったふんわり・しっとりとしたスポンジ生地と、香ばしく甘い焼き目のコントラストと食感は、子どもから大人まで多くの人に愛されており、お土産や贈り物としても人気があります。



 現在では、和製スポンジケーキとして国内外の人に親しまれているカステラですが、その由来と伝来には諸説があり、一般にはスペインで生まれたとされるカステラの製法をオランダから学んだポルトガルの宣教師たちによって、室町時代末期に長崎周辺に伝えられたものとされています。
長崎カステラは、その後長崎の菓子商人たちの手により独自の改良、進化を積み重ねて発展したカステラの進化型ともいえるでしょう。現在では、カステラに黒糖やチョコレート、チーズなどを加えて洋菓子のような味付けをするなど、様々なバリエーションのカステラを味わうことができます。また、日本独特の抹茶(まっちゃ)を使った美しいウグイス色のカステラなどが、海外からの観光客にも人気を集めています。



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 原爆投下によって多数の歴史的建築物などが破壊されてから約60年以上が経過した今もなお、「出島」時代から続く異文化を巧みに融合した独特の洋館などと共に、自家製カステラ店舗などが数多く軒を並べる街並みが長崎には残っています。そんな外国と日本の文化が絶妙に混じりあったエキゾチックな雰囲気を漂わせる長崎の町並みを、ぜひ皆さんも訪れてみてはいかがでしょうか?