日本の桃のルーツは岡山県の「白桃」
桃は世界各国で親しまれている果物です。日本の桃はとてもみずみずしく、柔らかでなめらかな食感です。食べると口いっぱいに甘さが広がり、華やかな香りに包まれます。世界の中でも日本の桃は特に甘くておいしいと評判で、観光客にも人気です。
甘くてみずみずしい日本の桃は、岡山県の白桃が元祖といわれています。現在、日本では100種類以上の桃が作られており、その大半は岡山県の白桃がルーツとなっています。
岡山県は、日本の昔ばなし「桃太郎」ゆかりの地としても知られています。「桃太郎」は、桃から生まれた桃太郎が鬼退治をするお話です。県内各地には今も、桃太郎伝説にまつわる遺跡や神社などが残っています。
桃から生まれた桃太郎はお供のサル、イヌ、キジを連れて、鬼退治に出かけます。
「晴れの国おかやま」の贅沢フルーツ
実がピンポン玉くらいの大きさのときに袋かけをすることで、白い桃が育ちます。
岡山県は温暖な気候で雨が少ないことから、「晴れの国おかやま」といわれています。果物の栽培にとても適した気候で、白桃以外にも、ブドウの産地としても有名です。白桃は、日本では岡山県で一番多く生産されています。他の桃と比べて柔らかく、果汁が多いことが特徴です。
岡山県の白桃は、実がまだ青くて小さいうちにひとつずつ袋をかけて育てられます。この袋かけは、手間はかかりますがとても大事な作業です。太陽の光が直接当たらないようにすることで、透き通るように白くて柔らかく、上品な甘さの果実ができます。また、雨や風、虫からも守られ、傷のないきれいな白桃になるのです。収穫のときも、柔らかい実を傷つけないように、両手で包み込むようにしてとります。丁寧に育てられた白桃には、農家の人たちの愛情もたくさん詰まっています。
「白桃」たっぷりのフルーツパフェ
年間を通して数多くの果物がとれる岡山県では、フルーツパフェを楽しめるカフェがたくさんあります。白桃が旬を迎える6月〜8月は白桃をたっぷり使ったパフェが人気です。おいしさはもちろん、華やかでかわいい見た目も大きな魅力です。パフェの他にも、かき氷、スムージーなど白桃を使ったさまざまなスイーツが楽しめます。
岡山県には、倉敷美観地区という観光地があります。日本と西洋の文化が融合した歴史的な建築物が並ぶ美しい街で、ゆったりした豊かな時間を感じながら、おいしいパフェでホッと一息つくのもいいですね。
川沿いに白壁の建物が立ち並ぶ倉敷美観地区。日本の伝統的な建物をリノベーションしたお洒落なカフェも点在します。