南国の楽園・沖縄県の食文化
沖縄県は日本で一番南にある県で、いくつもの島からなりたっています。冬でも半袖で過ごせるほど暖かく、ダイビングなどを楽しむ観光客も多く訪れる、日本有数のリゾート地として知られています。
ハイビスカスなどの南国特有の植物が、県内のいたるところで見られます。
青い空とエメラルドグリーンの海、白い砂浜が広がる海岸。
沖縄県では、南国の島ならではの食文化が育まれています。味の基本となるのは、昆布やかつお、豚肉などからとった、うまみたっぷりの「だし」です。また、ゴーヤや豆腐、卵などを合わせて炒めた「ゴーヤチャンプルー」や、にんじんをたっぷり使った「にんじんしりしり」など、栄養豊富なメニューも多彩です。そんな沖縄料理の代表ともいえるのが、さまざまな具材がのった「沖縄そば」です。
個性豊かな「沖縄そば」
沖縄そばは、もちっとした太めの麺をかつおだしの効いたスープに入れて、肉をのせた一品です。肉には「三枚肉」や「ソーキ」など、さまざまな種類があります。
沖縄そばには、沖縄伝統の「揚げかまぼこ」がそえられることも。
「三枚肉」とは甘辛く煮た豚バラ肉のことで、「ソーキ」とは骨つき肉のことです。どの肉も口に入れるとトロンととろけるほどのやわらかさで、食べごたえ抜群です。スープはあっさりとしたうまみが特徴で、脂がのった肉によく合います。
その他にも、豆腐と合わせたヘルシーな「ゆし豆腐そば」、栄養たっぷりの海藻のアオサを入れた「アーサそば」など、個性豊かな沖縄そばがいっぱいです。
沖縄県には、沖縄本島をはじめ宮古島や石垣島など多くの島があり、地域によって食文化も異なります。そのため、ひと口に沖縄そばといっても麺の太さやスープの味はさまざまで、それぞれの地域に地元の人たちが愛する独自の一杯があるのです。
沖縄県ならではの雰囲気が味わえる専門店
沖縄県の魅力は、青い海と白い砂浜だけではありません。古い石垣や、赤い瓦の屋根がいろどる町並み、その中をゆっくり歩いていく牛車といった、昔ながらの光景もまた風情があります。沖縄そばを食べるときには、こういった沖縄県ならではの雰囲気を楽しめる店を選ぶのもよいでしょう。
古い時代の民家をそのまま使ったお店では、広々とした平屋づくりの店内を心地よい風が吹き抜けていきます。南国の暮らしを感じながら、伝統がぎゅっとつまった沖縄そばを味わってみてはいかがでしょうか。
南国ならではの植物に囲まれた、古民家を利用したお店では、ゆったりとした時間が流れます。
古い民家の屋根や門には、魔除けの「シーサー」像が置かれています。