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2022 NO.33

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街歩きにっぽん街歩きにっぽん

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俳句と温泉に浸る街
松山

松山城内はじめ、市内90カ所に設置されている「俳句ポスト」。俳句ポストに投句するための用紙は各国語で用意されている

俳句に興味があるなら、一句詠んでみるのも楽しい。外国語の場合、17の音節で表現するのがルール。周囲を観察し、その情景を季節の言葉を使って表現してみよう。そして、松山市内の各所に設置された「俳句ポスト」に、自分の俳句を投句してみるのもいい。選評会に出品されて、入賞すれば記念品が贈られる。外国語の入選句も増えているというので、ぜひ挑戦してみてほしい。

市内中心部から少し歩けば、日本の神話に登場し、愛媛県の名称由来にもなった愛比売命という神様を祀る「伊豫豆比古命神社」がある。毎年2月頃に催される椿まつりは、春を呼ぶまつりとして地元の人が待ち望む風物詩だ。さらに小一時間電車に乗れば、海を望む絶景の「下灘駅」やおよそ100年前に建てられた芝居小屋「内子座」などにも足を延ばせる。

「伊豫豆比古命神社」の通称は椿神社。願い事を書いて奉納する絵馬も、椿の花をかたどっている

瀬戸内海が目前に迫るJR予讃線の「下灘駅」(写真提供/JR四国)

「内子座」は20世紀初頭に建てられた木造建築の芝居小屋(写真提供/内子町)

松山は、食の名物にも事欠かない。柑橘フルーツの甘さと酸味がバランスよく、日本有数の生産量を誇るみかんをしぼったジュースや、瀬戸内海で育った鯛を米と炊き上げる「鯛めし」は松山自慢の味覚だ。甘いだしが地元の人びとに愛されている「鍋焼きうどん」に舌鼓を打つのもいい。

街を散策しつつ、旅のひとときを俳句に残せば、松山の思い出はさらに印象深く記憶に刻まれることだろう。

温州みかん、伊予柑など、異なる品種のみかんジュースを味わえる「10FACTORY」

土鍋で炊き込む、「秋嘉」の鯛めし

「ことり」の鍋焼きうどん。いなりずし(左)とのセットメニューが定番

松山エリア地図

①道後温泉本館②松山城③伊豫豆比古命神社④ことり⑤10FACTORY⑥秋嘉

●交通案内

羽田空港から松山空港まで空路で約1時間30分。
松山空港から松山駅まではバスで約15分。

●問い合わせ

松山市公式観光WEBサイト
https://matsuyama-sightseeing.com/