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2022 NO.33

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日本の文学を旅する

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アニメの舞台を巡る

アニメファンの間で、作品のモデルとなった場所を訪ねる旅が人気となっている。
あなたの好きなシーンにも巡りあえるかもしれない。

氷菓

宮川朝市通り(岐阜県高山市)

2012年に制作された『氷菓』は、高校生の男女4人が周囲で起こるさまざまな事件を解決していくミステリー作品。原作の小説を手がけた米澤穂信の出身地・岐阜県高山市が舞台となっており、伝統的な建造物が並ぶ情緒ある街並みが描かれる。写真は、市内の中心を流れる宮川沿いで朝市が開かれる宮川朝市通り。

©米澤穂信・角川書店/神山高校古典部OB会

ちはやふる

近江神宮(滋賀県大津市)

競技かるたを題材に、主人公の少女が仲間たちとの交流や対決を経て、女流選手の最高位を目指す、2011年制作の作品。和歌や和服といった日本の伝統がていねいに描かれるのも魅力のひとつ。作品の舞台となった近江神宮は、かるたと深い関わりのある天智天皇を祀る神社で、実際に競技かるたの大会が催されている。

©末次由紀/講談社・VAP・NTV

『ゆるキャン△』

本栖湖(山梨県身延町)

2018年に制作された、山梨県を舞台に女子高校生たちがキャンプをしたり日常生活を送る様子をゆるやかに描いた作品。山梨県周辺の自然風景や街並みが美しく描かれるとともに、キャンプ活動のマナーや道具の使用方法なども紹介され、キャンプの面白さが多面的に描かれる。写真は、富士山と本栖湖が一望できる浩庵キャンプ場。

©あfろ・芳文社/野外活動サークル、写真提供/富士の国やまなしフィルム・コミッション

あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。

旧秩父橋(埼玉県秩父市)

死んだはずの幼馴染が幽霊として主人公の前に現れ、それをきっかけにかつての仲間が葛藤を乗り越え、絆を取り戻していく物語。埼玉県秩父市が作品の舞台となっており、実在する建物や風景が多く登場する。写真は、1931年に開通した秩父市のシンボルのひとつ、旧秩父橋。

©ANOHANA PROJECT