
2022 NO.32
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街歩きにっぽん
草間彌生の作品が出迎えてくれる「松本市美術館」(写真提供=松本市美術館)
近年ではアートとクラフトの街としても注目を集める。地元出身の前衛芸術家・草間彌生の作品が常設展示される「松本市美術館」はその代表だ。また、毎年5月に開催される、やきものや木工の作家と愛好家が日本全国から集うマーケット「クラフトフェアまつもと」は、今や新緑の季節に欠かせない風物詩となっている。市内には目利きのオーナーが営むギャラリーや洗練された雑貨の店も多いので、お気に入りを探してみよう。
1985年から始まった「クラフトフェアまつもと」。木工品だけでなく、陶器やガラス細工、染織物なども集まり、多くの人で賑わう(写真提供=松本クラフト推進協会)
「ギャルリ灰月」には、地元や全国から集められた雑貨が豊富に揃う。
桐材を用いた漆器の酒器は軽量で気軽に日常使いができる、同店の定番品(右)。地元の作家が手がけるバッグは手触りがよく、染色も美しい人気アイテム(左)
お腹が空いたら、野菜や果物のあんを小麦粉の生地で包んで焼いた伝統食「おやき」がおすすめ。老舗菓子店に立ち寄って、お土産を選ぶのも楽しい時間だ。歩き疲れたら、松本民芸家具のテーブルや椅子が懐かしい雰囲気をかもし出す「珈琲まるも」で、ゆっくりとした時間を過ごしたい。
城下町の佇まいを残しながら、決して古さを感じさせない。豊かな自然と新旧の工芸文化が混ざり合う松本の魅力を、ぜひ訪れて体験してほしい。
「小昼堂」は、伝統食「おやき」に現代風のアレンジを加える人気店。名物の野沢菜漬をはじめ、チーズやリンゴなど多彩なあんが楽しめる
左/1884年創業の老舗菓子店「開運堂」。看板商品の真味糖は砂糖、蜂蜜、クルミをかためた和風ヌガー
右/松本民芸家具の創始者が設計に携わった喫茶店「珈琲まるも」。オリジナルのブレンドコーヒーとともに、手づくりのプリンもファンが多い

松本エリア地図
①松本城②旧開智学校③松本市美術館④松本民芸家具中央民芸ショールーム⑤ギャルリ灰月⑥小昼堂⑦開運堂⑧珈琲まるも
●交通案内
新宿駅から松本駅までは、JR中央線の特急で約2時間30分。
●問い合わせ
松本市の観光情報サイト「新まつもと物語」
https://visitmatsumoto.com/