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2021 NO.30
Menu想いを染める日本の色
街の色
緑が美しい屋久島は、日本固有のスギの生育地として知られる
屋久島では、苔におおわれた深い緑の神秘的な森に出会うことができる。標高500mを超えるあたりから、屋久杉(島では樹齢1000年以上の高齢杉を屋久杉とよんでいる)が点々と姿をあらわす。確認されている屋久杉の中で最大級の老大木として有名な縄文杉は、推定樹齢2000年代~7200年ともいわれる。悠久の時を刻む緑の大地には、ヤクシマザルをはじめ、ここでしか会えない動物も数々生息している。
風情あふれる茶褐色の街並み
奈良井宿は、300軒ほどの家々が続く、日本最長級の宿場町である。江戸時代(1603~1868)に街道を行き交う旅人で栄えた。長野県を流れる奈良井川づたいの中山道沿いに約1kmの街並みが形成されており、機能性と芸術性を併せもつ独特の建築様式による茶褐色の建造物群が、時を超えた深い味わいを伝えている。