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2021 NO.30

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街歩きにっぽん街歩きにっぽん

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光る海と豊かな自然に彩られた歴史の街
鎌倉

鎌倉駅付近から、鶴岡八幡宮の参道である若宮大路と平行に走る小町通りの活気に満ちた街並みも見逃がせない。伝統的な土産物をはじめとするさまざまなショッピングが楽しめるほか、気軽に立ち寄れる飲食店、また街を歩きながら食べられるお菓子などを売る店が軒を連ねている。

いつも多くの観光客でにぎやかな小町通り

「さくらの夢見屋」のカラフルなくし団子

鎌倉駅から長谷方面へ、西に向かってほどなくすると、鎌倉大仏の名で親しまれている国宝銅造阿弥陀如来坐像を本尊とする高徳院に到着する。鎌倉で外すことのできない見どころの一つだ。鎌倉大仏の建立が開始されたのは1252年頃といわれる。高さ約11.3m、重さ約121t。そのスケールの大きさには圧倒されること請け合いだ。

うつむき加減の表情が印象的な鎌倉大仏

そろそろ海をめざして、南へと足をのばしてみよう。海岸の中央に河口を持つ滑川を境に、東側を材木座海岸、西側を由比ヶ浜という。
材木座海岸は、透明度の高い海、遠浅の浜辺が美しい海岸だ。この地で広壮な構えを誇っているのが光明寺だ。その背後にある天照山からの眺めは格別で、人気のスポットになっている。由比ガ浜海水浴場は、東京から近いこともあり夏には多くの人でにぎわいをみせる。さらにこの西側には、近くにおしゃれなカフェなどもある稲村ヶ崎や七里ヶ浜といった海岸が続いている。青い海と空を背景にした海岸線づたいに、街の中を走りぬけるレトロな江ノ電の姿は、まるで絵本を見るような胸が弾む光景だ。

光明寺の裏山からの眺め。美しい富士山の姿も見える

美しい砂浜が続く由比ガ浜海水浴場

全国的にも知名度が高いローカル線の江ノ電

鎌倉の食の名物といえばしらす丼が定番だ。しらす漁が解禁になる3月中旬から年末にかけて、新鮮なしらす丼がいつでも味わえる。沸騰した釜で、生しらすを塩茹でしたものを釜揚げしらすという。身がやわらかくふくらんだ釜揚げしらすのなめらかな口あたりと、生しらすの弾むような食感の双方を堪能することができるしらす丼は絶品だ。

季節が変わるごとに、いろいろな色彩が楽しめる鎌倉。何度でも訪れたくなる魅力にあふれている。

「秋本」のしらす丼。二層になっている上段が生しらす、下段が釜揚げしらす。絶妙のコンビネーションがご飯とともに味わえる

その日の朝に獲れた新鮮なしらすだけを提供している

創業50周年の「ローストビーフの店 鎌倉山」。丹念に焼きあげたローストビーフも鎌倉を代表する極上の味

写真提供:鶴岡八幡宮、株式会社イタリアントマト  写真●ピクスタ

鎌倉エリア地図

①瑞鹿山円覚寺②福源山明月院③鶴岡八幡宮④大蔵山杉本寺⑤稲荷山浄妙寺⑥鎌倉市農協連即売所⑦鎌倉大仏殿高徳院⑧天照山蓮華院光明寺

●交通案内

東京(JR横須賀線で約60分)➡鎌倉
羽田空港(京急空港線で約30分)➡横浜(JR横須賀線で約25分)➡鎌倉

●問い合わせ

公益社団法人鎌倉市観光協会
https://www.trip-kamakura.com/