2013 No.11

Menu

  • pdf
  • pdf

電子書籍をご覧いただくには、javascriptを有効にしていただくとともに、アドビ システムズ社から無償提供されている Flash Playerプラグインが必要です。get flashplayer

日本の布が世界を包む

3

染めと織り
さまざまな技法を駆使した日本の染織文化

1 2 3 4 5

左から古都の文化財に残る羅・8世紀、ブドウが描かれた紗の裂地・18世紀
(共に所蔵=東京国立博物館 Image:TNM Image Archives)、可憐なキク模様の絽・19世紀(個人蔵)

羅・紗・絽は、それぞれ経糸を複雑に交差させてすき間をつくり、網のように織った透ける布素材。総称して「うすもの」と呼ばれ、8世紀頃から公家や武家など身分の高い人の夏服として着られ始めたといわれる。

写真●高橋仁己

透けるほどに薄い絽の着物地(左)や、しゃりっとした質感と網目模様が涼しげな羅の帯(右・北村武資作)。
日本の衣服には、蒸し暑い夏を快適に過ごすための工夫が重ねられてきた(協力=銀座もとじ)

極細の経糸4本を一組にし、これを絡み合わせて羅のショール(右)を織る(協力=龍村美術織物)