2013 No.11

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日本の布が世界を包む

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染めと織り
さまざまな技法を駆使した日本の染織文化

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布をくくる、縫う、折りたたむなどして、その部分に染料が入らないようにして模様を表出させる素朴な染物。
世界中で行われるが、とりわけ日本の絞りは種類の多様さで群を抜く。

協力●竹田嘉兵衛商店、有松・鳴海絞会館 写真●高橋仁己

木綿絞りで名だたる愛知・有松(ありまつ)の「有松絞り」。17世紀初頭に有松絞りをおこした開祖の流れをくむ竹田嘉兵衛(たけだ・かへえ)商店には、クモの巣のような模様や、一粒一粒を細かにくくり斑点のような凸凹をつくり出す絹の鹿の子(かのこ)絞りなど、さまざまな絞り染めが見られる。最近は、糸抜きした布に生じた凸凹やしわの風合いの質感をしっかり残した立体感のある布を世界に発信する

目印の図柄を刷った布を糸でくくる。
ベテラン職人の指先は魔術師のよう