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2013 No.10
これが、ジャパン・クオリティ
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安全を追い求める日本車
乗りごこちや耐久性、安全性、低燃費などから、日本車は世界中で愛されている。 日本車への信頼を支えるのは、細部にまでこだわりぬいた、日本人のものづくり力だ。 特に近年は、最新技術に磨きをかけて自動車の安全性をさらに高めようと、 各自動車メーカーが力を入れて取り組んでいる。 日本車に搭載された先進の安全技術システムをいくつか紹介しよう。
イラスト● 加藤愛一、尾黒ケンジ
1ぶつからない車をめざして
レーダーやカメラで、前方や後方を監視し、自動的に車のスピードを制御する「ぶつからない」技術の数々。衝突の危険を知らせるとともに、自動ブレーキが作動する「衝突回避ブレーキ」や、前方の車の速度や車間距離を感知し、安全な車間距離をとる「車間距離を制御するシステム」、間違えてアクセルペダルを踏んでも発進を抑える「誤発進を防止するシステム」などがある。
2もし衝突してしまっても
衝突事故の際に、歩行者や乗員の被害軽減をめざした技術。前部のバンパーやボンネットなどを衝撃吸収構造にして、衝突の際の歩行者への衝撃を軽減する「歩行者傷害軽減ボディ」や、後方からの衝突を察知し、後方のランプで警告し、乗員のヘッドレストを移動させて衝突に備える「後方プリクラッシュセーフティシステム」などがある。
左/歩行者傷害軽減ボディの構造例。①のバンパーやボンネット前部は、主に子どもへの傷害軽減エリア。②のボンネット後部やワイバーパー部分は、主に大人向けの傷害軽減エリア
右/後方プリクラッシュセーフティシステムでは、後方からの衝突を検知すると、衝突前にヘッドレストが移動し、首への衝撃を軽減する
3確かな走りを求めて
車の安全な走行を維持・支援する技術。走行車線から外れないように警報を発したり、ハンドル操作を支援したりする「車線維持支援システム」や、四輪の動きを監視して、カーブ走行時の車輪の横滑りをブレーキを作動させて防ぐ「横滑り防止装置」、ハンドルの操作や走行速度に合わせてヘッドランプの向きが動き、走行方向のコーナーを照らす「AFS(アダプティブフロントライティングシステム)」などがある。
苦手な駐車も楽しくできる
車内のモニター画面。画面で車の向きや位置を確認しながら、駐車ができる
(写真提供・日産自動車(株))
「アラウンドビューモニター」
両サイドのミラーや前後にカメラを配し、その画像を処理して、あたかも真上から見るように車の状況を把握。ドライバーの死角をなくして、縦列駐車やバックでの駐車も楽にできる。さらに車の近くを通る移動物を検知し、警告してくれる機能付きもある。