2018 NO.24

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海・川・山の絶景が広がるまち佐伯

地図
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眼下に広がる広大な海。稀少な生物が生息する山や川。
多くの自然の恵みを受けてきた大分県佐伯市では、
1年を通して多くの祭りが行われている。

写真提供● 佐伯市観光協会、ピクスタ、アマナイメージズ

佐伯のシンボル、豊後二見ヶ浦。初日の出の人気スポット。

魚でとった出汁を使った「ごまだしうどん」。丼に茹でたうどんを入れ、ごま出汁をかけて湯を注げば出来上がり

九州地方の大分県南東部に位置し、九州一の面積(903.11㎢)を誇る佐伯市。複雑に入り組んだ海岸からは青い海が広がり、豊かな漁場には1年を通じて約400種類もの魚介類が集まる。そのため、佐伯の寿司はネタが多くて、味は天下一。とりわけ伊勢海老と色鮮やかな緋扇貝は、多くのグルメ通を唸らせるほど美味だ。そんな絶品を手軽に食べることができる、と寿司店や市場には近隣県からも訪れる人が絶えない。

海や山などの自然溢れる佐伯では、それらから受ける恵みが非常に豊富だ。海や山の神様に感謝するため、1年間にわたり、さまざまな祭りが行われる。たとえば、毎年9月に行われる「ジョーヤラ」は地元の漁師や若者たちが「ジョーヤラ、ジョーヤラ(大漁でありますように、の意)」と掛け声をかけながら、色鮮やかな大漁旗で飾った船を漕いで威勢を競い合う。このほか、2年に1度行われる「木浦すみつけまつり」は大根を使って墨を女性の顔に塗り付けて幸運を祈るというユニークな祭りとして知られる。

伊勢海老や緋扇貝も特産品

豊漁を願って毎年9月に開催される「ジョーヤラ」。色鮮やかな大漁旗が海風にたなびく

木浦すみつけまつりでは参加者が幸せを祈って互いの顔に墨をつける。墨の量が多ければ多いほど幸せに恵まれるという