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2018 NO.24
ニッポンみやげ
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祭りの非日常感を演出
お面
写真提供● ピクスタ
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木や紙などで人や動物の顔をかたどった「お面」。今から約1400年前、舞踊などが大陸から日本に伝来してから、お面をつけて演じる能や狂言が朝廷などで行われるようになった。こうした芸能がしだいに庶民の娯楽として広まるとともに、お面も祭りや行事などの場で用いられるようになった。
お面で顔を覆うことで、神様など人間以外のものに成り変わることができるため、神様を迎え、もてなす祭りには欠かせないものとなった。また、お面をつけると自らの正体を隠すことができるため、非日常感を楽しむ祭りには欠かせない小道具でもあった。
代表的なものに鬼や狐をかたどったお面があるが、現在、祭りの屋台では、鬼や狐などの他に、プラスティック素材のアニメキャラクターなどのカラフルなお面も軒先に並ぶ。大人だけでなく、子どもも頭の上に載せたり、浴衣や法被などと合わせたりと、祭りのコーディネートを楽しむアイテムとして親しまれている。