niponica is a web magazine that introduces modern Japan to people all over the world.
2015 No.15
街歩きにっぽん
川には多くの生き物が生息しており、魚をねらうアオサギや、飛び跳ねる魚の姿は、仁淀川の日常風景だ。アユ、川エビ、ツガニ、ウナギなどさまざまな生き物がとれるが、仁淀川を代表する魚といえば、何といってもアユだろう。アユ漁が解禁になる6月~10月に訪ねれば、毎日のように釣り人を見ることができるほどだ。流域のお店では、とれたてのアユを供する店もあるので、ぜひ、天然ならではの味を楽しみたい。
川の恵みは、それだけではない。仁淀川は、1000年以上前から流域の産業だった土佐和紙にも、大きな恵みをもたらした。手漉きの和紙は、大量の水を必要とする。まず、原料である木の皮のアクを抜くために、水にさらす。それを炊いて取り出された繊維の不純物を洗い流すにも、水が必要だ。それから粘剤を入れた水に繊維を入れて、ようやく漉くことができる。薄くて破れにくい土佐和紙は、海外へも輸出されており、美術品の修復に使われているものもあるという。気軽に和紙づくりを体験することができる施設もあるので、水の恵みの産業に触れることができる。
おみやげには、仁淀川の水を使った炭酸水や特産のユズなどを使ったアイスクリーム、土佐和紙のうちわやポストカードがお勧めだ。清流の恵みを持ち帰りたい。
![](../../../images/ja/niponica15/feature07-08.jpg)
青く透き通った仁淀川。晴天が続くと、川の底まで見えるほど透明度が高くなる
仁淀川でとれる川の幸を食堂あおぎで楽しむ
6. 名物のツガニを使ったうどん。汁にツガニのミソがとけ出し、風味高い一品
7. 天然アユの甘露煮。醬油やみりん、砂糖でやわらかくなるまで煮込む
8. 川エビはゆでて、塩をふりかけて食す。シンプルに素材のうま味を味わえる
四国全図
![](../../../images/ja/niponica15/feature07-17.jpg)
![](../../../images/ja/niponica15/feature07-18.jpg)
仁淀川エリア地図
●交通案内
羽田空港または大阪国際空港から高知龍馬空港へ。連絡バスでJR高知駅まで約30分。JR土讃線に乗り、JR伊野駅まで約20分。
●問い合わせ
食堂あおぎ
TEL:088-897-0435
土佐和紙工芸村くらうど
http://www.qraud-kochi.jp/ (日本語のみ)
屋形船仁淀川
http://yakata-niyodo.com/ (日本語のみ)