2014 No.12

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街歩きにっぽん街歩きにっぽん

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浅草・向島
お菓子と巡る下町散歩

浅草・向島

写真●伊藤千晴  地図制作●尾黒ケンジ

2012年5月、世界一高いタワーとして「東京スカイツリー」が開業した。東京でも有数の観光地・浅草や、隅田川をはさんだ対岸の向島は、東京スカイツリーにほど近いこともあり、以前にも増して多くの観光客が訪れている。

このあたりには、東京が日本の政治の中心になった江戸時代(1603〜1867年)の文化を支えた庶民の味が残っている。気取らず素朴で、比較的食べごたえがあるのが、東京の伝統的なお菓子の特徴だ。

浅草のシンボル・雷門から浅草寺へ向かう参道の仲見世商店街は、江戸時代から続く日本で最も古い商店街のひとつだ。ここでは、工芸品やみやげ物とともに、たくさんの名物菓子が売られている。サツマイモの餡を固めて蒸した素朴な「芋ようかん」、浅草にちなんだ五重塔やハトなどをかたどったカステラ「人形焼」、米粉をのばして醬油をつけ香ばしく焼いた「せんべい」がおすすめだ。

押上駅から徒歩10分。北十間川に架かる十間橋から、川面に映る「逆さスカイツリー」が見られる

にぎやかな仲見世商店街。約90店もの店が軒を連ねる

上/サツマイモの風味を生かした「舟和」の芋ようかん
下/五重塔やハトなどをかたどった「木村家本店」の人形焼

雷門の大提灯は、高さ3.9m、幅3.3m、重さ700kg

左/観世音菩薩をまつる浅草寺の本堂
右/本堂前の香炉にはいつも大勢の観光客が。体の悪い部分に煙をあてれば治るとされる