2014 No.12

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お菓子の国ニッポン

4

お菓子をおいしく包む、
伝統の美

笹や竹で包み、果皮を容器にし、木箱に入れ、和紙で包む。
自然素材や伝統工芸を生かし、目にも楽しい甘みを演出する、
日本のお菓子の包みを紹介する。

撮影●川上尚見

自然の素材で包む

食品の保存のために使われてきた竹の皮や笹の葉は、現代では、素朴な味わいの包みとして愛されている。

破れにくい竹皮に包まれているのは、黒砂糖のほのかな甘みがおいしい餅。歯ごたえのあるカシューナッツが入っている(ちもと/八雲もち)

16世紀から続く老舗の「ちまき」は抗菌作用がある笹の葉で包まれている。葛、水、砂糖でつくった透明なもの(左)と餡を練りこんだもの(右)があり、いずれも笹の香りが移り、さわやかな味わいだ(川端道喜/粽)

さっぱりした甘さの水羊羹(餡、砂糖、寒天を混ぜ、冷やし固めたもの)。竹筒からつるんと出していただく(先斗町駿河屋/竹露)

上/柑橘の一種ユズの果汁に寒天を加え、菓皮に流し固めた菓子。香り高い、冬の一品(紫野和久傳/柚こごり)
下/ハマグリの貝殻に甘い寒天と味噌風味の豆を入れた、夏限定の菓子。ヒノキの葉を敷いた竹籠に盛られ、目にも涼しい(亀屋則克/浜土産)