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日本人にほんじんのソウルフード、豆腐とうふのみそ汁しる

日本食にほんしょくの汁物しるものの代表だいひょうといえば、みそ汁しるです。それぞれの家庭かていで好このみの味あじや具ぐがあり、“我わが家やの味あじ”として思おもい浮うかべる人ひとも多おおく、まさに日本にほんのソウルフードです。中なかでも幅広はばひろく愛あいされているのが、豆腐とうふのみそ汁しるです。

みそは、日本にほんの食卓しょくたくに欠かかせない国民的こくみんてき調味料ちょうみりょう

みそは、蒸むした大豆だいずや米こめ、麦むぎなどに塩しおと麹こうじ(麹菌こうじきんという毒性どくせいのないカビを米こめ、大豆だいずなど穀物こくもつに繁殖はんしょくさせたもの)を混まぜて発酵はっこうさせた調味料ちょうみりょうで、昔むかしから「医者いしゃいらず」といわれ、豊富ほうふなビタミンやミネラル、消化しょうか促進そくしん機能きのうなど高たかい健康けんこう効果こうかがあるといわれています。そのみそを汁物しるものに仕立したてたものがみそ汁しるです。日本にほんでは14世紀せいき頃ごろから食たべられてきました。
「一汁いちじゅう一菜いっさい」と言われる、主食しゅしょくとなるごはんに汁物しるものをひと品しな、おかずをひと品しな(場合ばあいによって漬物つけものも)加くわえるのが、日本にほんの食事しょくじの基本きほん。なかでも日本にほんの“国菌こっきん”にも認定にんていされている麹菌こうじきんを含ふくむみそで作つくるみそ汁しるは、食卓しょくたくに欠かかせないひと品しなです。

日持ひもちするみそは、16世紀せいき頃ごろの戦国せんごく武将ぶしょうたちも貴重きちょうなタンパク源げんとして戦場せんじょうへみそを持参じさんしたといい、今いまでも自家製じかせいみそを家庭かていで仕込しこむ人ひともいます。日本にほんの人々ひとびとの間あいだで長ながく親したしまれ、幅広はばひろい料理りょうりに使つかわれてきた国こく民みん的てき調味料ちょうみりょう、それがみそなのです。

みそは原料げんりょうや発酵はっこう具合ぐあいの違ちがいによって、赤あかっぽいものから白しろっぽいものまであります。

みそ汁しるは、栄養えいよう満点まんてん

みそ汁しるは、みそ自体じたいに栄養えいようがありますが、具ぐをたくさん入いれればそれだけで具ぐだくさんのおかずのようになります。たとえば夏なつは体からだを冷ひやしてくれるウリ類るい、冬ふゆは体からだを温あたためてくれる根菜類こんさいるいというように季節きせつごとの旬しゅんの素材そざいを具ぐとして使つかって、日本人にほんじんは日々ひびの食事しょくじで体からだの調子ちょうしを整ととのえてきました。中なかでも、みそ汁しるの具ぐとして一年中いちねんじゅう活躍かつやくするのが、大豆だいずを原料げんりょうとするタンパク質しつが豊富ほうふな豆腐とうふです。つるっとのど越ごしがよくて大豆だいずのミルクの味あじわいが広ひろがる豆腐とうふには、食感しょっかんや風味ふうみを大切たいせつにする日本人にほんじんの繊細せんさいさがよく表あらわれています。

豆腐とうふと合あうみそ汁しるの具ぐは、わかめなどの海藻かいそうや、ねぎやほうれん草そう、きゃべつ、なす、さらにはカリフラワーやブロッコリー、いんげんなど何なんでも合あいます。小麦粉こむぎこのグルテンを取とり出だして焼やいた日本にほんの伝統的でんとうてきな加工かこう食品しょくひんであるお麩ふの代かわりにフランスパンをちぎって入いれたり、トマトを入いれても軽かるい酸味さんみと旨味うまみが加くわわっておいしくなります。

「一汁いちじゅう一菜いっさい」の献立こんだてでは、ごはんは左側ひだりがわに、汁物しるものは右側みぎがわ、メインは奥おくに置おくのがきまりです。
親子おやこ丼どんのような、おかずとごはんを一緒いっしょに盛もった丼どんものにみそ汁しるを合あわせても「一汁いちじゅう一菜いっさい」になります。

ヘルシーな豆腐とうふは、どんな料理りょうりにも活躍かつやくする万能ばんのう選手せんしゅ

低ていカロリーで高こうタンパクなヘルシー食材しょくざいとして、今いまでは世界中せかいじゅうで注目ちゅうもくされ、人気にんきを集あつめている豆腐とうふ。発祥の地はっしょうちは中国ちゅうごくとされていて、それが8世紀せいき頃ごろに日本にほんへ伝つたわり、日本にほんの気候きこう風土ふうどや日本人にほんじんの繊細せんさいな気質きしつと相あいまって、独自どくじの進化しんかを遂とげてきました。
豆腐とうふの主原料しゅげんりょうとなるのは、大豆だいずです。日本にほんで大豆だいずは「畑はたけの肉にく」と呼よばれるほど栄養えいよう豊富ほうふな食材しょくざいとして知しられ、日本人にほんじんの主食しゅしょくである米こめと同様どうように広ひろく食たべられ、日本人にほんじんの食生活しょくせいかつを支ささえてきました。この大豆だいずを水みずに浸ひたして柔やわらかく、水みずを加くわえながらすり潰つぶしてこしたもの(豆乳とうにゅう、つまり大豆だいずのミルク)を温あたため、海水かいすいから塩しおを抽出後ちゅうしゅつごに残のこる液体えきたい、にがりなどの凝固剤ぎょうこざいを加くわえて固かためれば、豆腐とうふのできあがり。そのまま固かためればつるりとのどごしの良よい「絹きぬごし豆腐とうふ」に、ふきんをしいた箱型はこがたに入いれて圧力あつりょくをかけて水分すいぶんを抜ぬけば、しっかりした食感しょっかんの「木綿もめん豆腐とうふ」になります。

慣なれている人ひとは豆腐とうふを手ての平ひらの上うえで切きりますが、慣なれていない人ひとは、豆腐とうふをまな板いたにおいてから切きります。
豆腐とうふ専門店せんもんてんでは伝統的でんとうてきな製法せいほうによる豆腐とうふ作づくりが受うけ継つがれています。

豆腐とうふは、冷つめたいままでねぎやしょうがを添そえ、醤油しょうゆをかけて「冷ひや奴やっこ」として食たべるだけでなく、湯ゆにくぐらせて「湯豆腐ゆどうふ」として食たべたり、鍋料理なべりょうりなど温あたたかい料理りょうりに入いれるのも定番ていばんです。豆腐とうふを油あぶらで揚あげた「油揚あぶらあげ」や「厚揚あつあげ」は、さまざまな料理りょうりに使つかわれる食材しょくざいとして大人気だいにんき。ほかにも肉にくや野菜やさいなどと一緒いっしょに甘辛あまからく豆腐とうふを煮にたり、焼やいたり、ペースト状じょうにすり潰つぶして醤油しょうゆやゴマなどで味付あじつけし、野菜やさいや柿かきなど、おだやかな甘味あまみの果物くだものと和あえて、「白和しらあえ」にするなど、料理りょうりのバリエーションも多彩たさいです。

厚揚あつあげは軽かるくあぶって、ねぎや納豆なっとう、大根だいこんおろしなどと一緒いっしょに、醤油しょうゆをかけて食たべたりします。

栄養えいようたっぷりのみそと豆腐とうふがタッグを組くんだみそ汁しるは、一日いちにちの始はじまりを元気げんきにスタートさせてくれる日本人にほんじんの力ちからのみなもと。ぜひ食たべてみてください。

身近みぢかにある食材しょくざいを具ぐにして、みそ汁しるのいろいろな楽たのしみ方かたを見みつけてみよう。

みそ汁しるの作つくり方かた

◎材料ざいりょう(2人分りぶん)

  • 合あわせだし(作つくり方かたは下記かき参照さんしょう)……2カップ
  • みそ……大おおさじ2
  • わかめ※……10g
  • 絹きぬごし豆腐とうふ……100g
  • 細ほそねぎ……少々しょうしょう
  • ※塩蔵えんぞうわかめ(塩漬しおづけされたわかめ)を使用しようする場合ばあいは、たっぷりの水みずに数十分すうじゅっぷん浸ひたしてから水洗みずあらいし、絞しぼる。

◎作つくり方かた

1.具材ぐざいを切きる

わかめは小ちいさく切きる。
絹きぬごし豆腐とうふは縦たてと横よこにマス目状めじょうに包丁ほうちょうを入いれ、1.5cm角かくに切きる。なれていない人ひとはまな板いたの上うえで豆腐とうふを切きる。
細ほそネギは0.5cm幅はばに切きる。

2.だしを沸わかして、みそを加くわえる

鍋なべに合あわせだしを入いれて中火ちゅうびにかけ、軽かるく沸わいたら、おたまにみそを入いれて、合あわせだしに浸ひたしながら箸はしで溶とき入いれる。

3.具ぐを加くわえる

1の絹きぬごし豆腐とうふを入いれる。
軽かるく沸わいたら1のわかめを入いれて火ひを止とめる。

4.器うつわに盛もる

椀わんに盛もる。
1の細ほそねぎを上うえから散ちらす。
※細ほそネギはチャイブ(シブレット)に変かえてもよい。

合あわせだし(カツオと昆布こんぶだし)の作つくり方かた

◎材料ざいりょう(3~4人分にんぶん)

  • 日高ひだか昆布こんぶ……10cm
  • 水みず……4カップ
  • かつおの削けずり節ぶし……30g

1.昆布こんぶを水みずに浸ひたす

日高ひだか昆布こんぶにはさみで切きれ目めを2~3カ所しょ入いれ、濡ぬれふきんでふく。
鍋なべに昆布こんぶと水みずを入いれ、1時間じかんほど浸ひたす。

2.昆布こんぶだしをとる

鍋なべを中火ちゅうびにかける。沸騰ふっとうする直前ちょくぜんに昆布こんぶを取とり出だして火ひを止とめる。

3.かつおだしをとる

30秒びょうほどおいて熱ねつがひと息いき取とれたら、かつおの削けずり節ぶしを加くわえて再ふたたび弱火よわびにかける。

4.こす

ザルの上うえにキッチンペーパーを敷しいておく。2分ふんほど煮にて削けずり節ぶしが下したに沈しずんだら、漉こす。
完成かんせい。

かつお節ぶしや昆布こんぶがない場合ばあいは、牛肉ぎゅうにくや鶏肉とりにく、貝かいやエビの殻から、カニなどからとっただしを使つかってもよい。

料理りょうり監修かんしゅう/荻野おぎの恭子きょうこ