2019 NO.27

オリンピックがやって来る!

2

新種目はストリートから

1 2

東京2020オリンピックで初めて実施されるアーバンスポーツ。
音楽やファッションとも融合した華やかな雰囲気が、
若者を中心に人気を呼んでいる。
選手と観客が一体となって盛り上がる、
これまでのオリンピックとは一線を画す
観戦スタイルにも注目したい。

スケートボード
ストリート/パーク

華麗なトリック(技)を見せる池田大亮選手
©FISE Hiroshima 2018/Cedric de Rodot-Hurricane Group-FISE

スケートボードは、若者のストリートカルチャーを代表するスポーツ。欧米の「エクストリーム・スポーツ」大会に採用されてから、採点競技として定着した。今回のオリンピックでは、階段や手すりなどを配したコースで技を競う「ストリート」と、椀型の施設で技を競う「パーク」の2種目が開催される。ダイナミックで個性的なトリック(空中動作や回転などの技)には、高得点とともに大きな歓声が与えられるに違いない。

BMX(バイシクルモトクロス)
フリースタイル・パーク

中村輪夢(なかむら・りむ)選手
©JCF 2018

BMXフリースタイル・パークは、オリンピックの自転車競技において、速さではなくトリック(技)の難易度や美しさを競う初めての種目となる。ライダーは、大小さまざまな曲面を複雑に組み合わせた設備を舞台に、与えられた1分の間にトリックを披露する。一流のライダーになると、ジャンプ台の2倍の高さまで飛び上がり、BMXと一体となって縦横に回転したり、BMXだけを回転させたりと、複雑なトリックの組み合わせで観客を魅了する。演技構成の独創性も評価のポイントとなる。

3x3(スリー・エックス・スリー)
バスケットボール

シュートする鈴木慶太選手(背番号7)
©3x3.EXE PREMIER 2017

街なかで日常的に行われていた「ストリートバスケットボール」に世界統一ルールが設けられたのは、2007年。面積が通常のバスケットボールの半分のコートを使い、3人ずつで試合に臨む。10分間で得点を多く取った方か、21点先取した方が勝利する。シュートを打つまでの時間制限(「ショットクロック」)が12秒しかないといった独自ルールにより、試合の展開が早い。試合を盛り上げる実況や音楽などのエンターテインメント性が高いのも特徴だ。