2019 NO.27

オリンピックがやって来る!

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新種目はストリートから

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スポーツクライミング

登る高さを競う「リード」。クライマーは、2018年ユースオリンピックのスポーツクライミング複合で優勝した土肥圭太選手
写真=LUKAS SCHULZE/OIS/IOC/AFP/アフロ

「スピード」に挑む野口啓代選手(左)と韓国のサ・ソル選手
写真=JMSCA/アフロ

自然の岩場を登る「クライミング」が発展し競技化した「スポーツクライミング」。人工の壁に付けられた色とりどりのホールド(突起物)を手がかりに、道具を用いずにゴールをめざす。近年は、日本各地にスポーツクライミングを楽しめる施設が増えたことで愛好者のすそ野が広がり、有力選手を排出する土壌が育まれた。

オリンピックでは、「スピード」「ボルダリング」「リード」という3分野の総合得点で競う「複合」の種目が行われる。勝利するのは得意分野に特化した選手か、はたまた総合力のある選手か。試合の展開に注目したい。

3分野のうち、唯一ロープを付けずに行われる「ボルダリング」。クライマーは、IFSCワールドカップで年間優勝を2度(2016、2019)獲得した楢崎智亜選手
写真=アフロスポーツ

スポーツクライミングの各分野
スピード

高さ15m、95度の壁にセットされた同一の2本のルートを、ふたりの選手が駆け上がってタイムを競う。安全確保のために、各選手はロープを装着する。上位になると、男子で5~6秒、女子で7~8秒と、一瞬で勝負がつくのが見どころ。

ボルダリング

高さ4~5mの壁に組まれた数コースを登り、制限時間内に「完登したコースの数」を競う。完登数が同じ時は、「〔ゾーン〕と呼ばれる高度に達した数」、「完登に要した回数(少ない方が優位)」で決める。

リード

高さ12m以上の壁に設けられたルートを、制限時間内に登る。より高い地点まで登れた選手が上位となる。安全確保のためにロープを装着する。

いつでもどこでも遊べる!日本のクライミングスポット

現在、日本には全国に600以上のクライミングジムがあり、老若男女が楽しめるスポーツとして広まっている。色鮮やかなホールドが写真に映えるのも、人気の理由だ。

写真=B-PUMP Tokyo 秋葉原