2018 NO.23

よそおう日本

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最新医療を美容に

年齢とともに生じるしわやしみ、たるみ、
紫外線によるダメージで起こる炎症など、
さまざまな肌のトラブルを解消するため、
日本の美容品には最新の医療技術が使われている。

写真提供● アマナイメージズ
協力● 株式会社ルディア、株式会社MTG、コスメディ製薬株式会社

1生薬成分で肌を若返らせる

さまざまな効能をもつ成分「ILG」を配合した美容液(保湿液などで肌を整えた後、仕上げに塗るもの)。ルディア「I’LG-b コンセントレートセラム」

生薬の甘草から微量に抽出される成分「イソリクイリチゲニン(ILG)」は、今、医療の現場で注目されている成分だ。香川大学の研究で、細胞の劣化を引き起こす酸化や炎症などを抑える作用が明らかになり、商品化が期待されていた。2011年、世界で初めて化粧品として製品化され、肌のしみやしわ、敏感肌や肌荒れの改善が認められている。

〈使用方法〉

洗顔後に保湿液などで肌を整えた後、5㎖ほどを気になる部分を中心に顔になじませる。

〈効果〉

乾燥、たるみ、しみ、しわなど、年齢による肌のトラブルを改善する。

〈特徴〉

生薬として使われてきた甘草の中のイソリクイリチゲニン(ILG)成分を抽出・化粧品に配合したのは世界初。

2肌の細胞を活性化

細胞の回復に大きく作用し、痛みを抑え、疲労を回復させるなど、医療の現場でも利用されている微弱電流MCR(マイクロカレント)。ローラーの深くつまみ流す動きで、引き締まった肌へ導く美顔器に、ソーラーパネルを搭載するオリジナル技術でMCRを発生させる。

〈使用方法〉

顔や首、ウエストなど、気になる部位のラインに沿って、肌の柔らかい部分をつまみ上げるようにローリング(先端の球を転がす)。

〈効果〉

ハンドルのソーラーパネルから光を取り込み、マイクロカレント(徴弱電流)を発生させる。

〈特徴〉

医療現場でも取り入れられている微弱電流の機能が手軽に使用できる。

イメージ図

マイクロカレント技術を家庭でも体験できるMTG「リファ」

3ミクロの針で成分を肌内部まで浸透

シートを肌に貼ることで、薬を全身に浸透させるマイクロニードル技術。注射や点滴に匹敵する効果をもたらすとして、感染症対策のワクチンや糖尿病患者のインスリン投与などへの応用が期待されている。コスメディ製薬株式会社では、世界で初めてヒアルロン酸でマイクロニードルをつくることに成功。貼るだけで保湿成分であるヒアルロン酸を肌内部に浸透させ、しわやしみを予防することができる。これまでにない美容シートとして話題を集めている。

〈使用方法〉

目の下などにシートを貼付する。

〈効果〉

ヒアルロン酸が角質層で溶け、その部分の保水力がアップし、ハリや弾力がもたらされる。

〈特徴〉

肌本来の物質であるヒアルロン酸を針状に結晶化したマイクロニードル技術は世界初。

シートの内側には微細なヒアルロン酸の針が密集し、貼りつけると肌の水分で溶けて浸透する

マイクロニードル技術で作られた、コスメディ製薬「ダーマフィラー」