アイディアが広がる「折り紙」の世界

あなたは「折り紙」を知っていますか?折り紙とは、紙を折って動物や花など、色々な形を作りあげていく遊びのことです。自分が折りたい対象のどの部分を折っているのかをイメージしながら、細かい作業に集中し脳や指先を使う遊びなので、脳を鍛える効果があるとも言われています。そして今、日本の伝統的な遊びである折り紙を楽しむ人たちが世界中で増えています。
日本の伝統的な折り紙
7世紀に、中国から日本に紙の作り方が伝えられました。その後、日本人の工夫よって薄くて丈夫な「和紙」が生み出されました。この和紙を使って、神さまへのお供えものを包むようになりました。その時に、和紙に折り目がつくことに人々は注目し、今から600年ほど前に、包みを美しく折って飾る様々な礼法が生まれました。そして200年ほど前からは、礼法にとらわれず折り方そのものを楽しむ遊びとして、折り紙を楽しむようになりました。今では、日本の子どもたちは学校で折り紙を習い、色々な形を作って楽しんでいます。


折り紙で最も有名なのが、「折りづる」です。つるは長生きすることから、日本では縁起のいい動物として昔から親しまれている鳥で、長い首とくちばしが特徴的です。折りづるでも、長い首とくちばし、大きな羽がよく表現されています。
折り紙の遊び方
折り紙は、紙を折って動物や花などの形を作る遊びです。折り紙は折って作ることにこだわって、想像力を働かせる遊びです。紙を折るだけで、どこまで形を表現できるか... そこに挑戦するのも、折り紙の楽しさです。
補足:作品によってはハサミで切ったり、のりで貼りつけたりすることもあります。

折り紙で基本となる折り方は、「山折り」と「谷折り」です。「山折り」とは折り目の線が外側になるように折って、山のような形にすることです。「谷折り」では折目の線が内側になるように折り、谷のような形にします。この2つの折り方を組み合わせて、様々な形を表現していきます。綺麗な作品を仕上げるためには、折り目を正確に折るのがポイントです。丁寧に揃えるのは意外と難しく、不恰好なものができてしまうことも...そこが折り紙の難しさでもあり、おもしろさでもあります。


色とりどりの折り紙は、見ているだけでもワクワクします。中には日本の伝統的な模様が描かれた折り紙もあります。どの色の紙でどんな形を作るのか、イメージをふくらませるのも楽しいですね。
楽しい折り紙の世界
現代でも多くの人々に楽しまれている折り紙。折りづるなどの伝統的なものに加えて、様々な新しい折り紙が生まれています。

ゾウやキリン、シマウマなど、色々な動物たちの折り紙は、まるで本物の動物園のようににぎやかです。ゾウは鼻が長く、キリンは首と足が長いように、それぞれ動物の特徴がよく表れています。

折り紙でハンバーガーセットも作れます!本物と見間違えるような、おいしそうな見た目です。

折り紙で作った作品に顔を書けば、あっという間にキャラクターができあがります。折り紙で自分だけのキャラクターを作ってみんなと遊んだら盛り上がりそうですね。
子どもたちに人気の折紙教室
日本では折り紙教室も開かれています。折り紙教室では、折り紙のプロに作り方を教えてもらうことができます。折り紙の博物館では、定期的に折り紙教室が行われていて、子どもたちに大人気です。




真剣に孫田先生の説明を聞く生徒さん

折り紙で文字を作るプロの孫田勝弘先生の教室では、珍しい長方形の紙を使った折り紙を学べます。作品をどのように折っていくのか、自分自身で折り目の設計図を書いてから作るほど難しい折り紙に、みんな真剣に、取り組んでいます。難しい作品が完成した時の喜びは、とても大きいものです。
発想力を使って自由に作ることのできる折り紙は、子どもから大人まで楽しめる遊びです。あなたなら、一枚の紙を使って、何を表現してみたいですか?
こちらに折り紙の折り方の例をご紹介しています:
https://web-japan.org/kidsweb/ja/virtual/origami2/exploring01.html