2014 No.14

Menu

  • pdf
  • pdf

電子書籍をご覧いただくには、javascriptを有効にしていただくとともに、アドビ システムズ社から無償提供されている Flash Playerプラグインが必要です。get flashplayer

きらめく日本文化

3

光がつなぐ、技術と文化

1 2

日本の芸術やデザインが、光という先端技術を身にまとい、新たな輝きを放ち始めた。
海外でも活躍するテクノポップユニットの舞台を、古き良き京都の町並みを、金魚が泳ぐ屛風形の水槽を、光や映像がまばゆく演出する。遺伝子技術を駆使し暗闇で輝く着物、気軽に立体映像が楽しめる玩具など、光を懸け橋として技術と深く結びついた日本の文化が、キラキラと輝く。

音と光が織りなすステージ

2013年6月にフランス・カンヌで開催された世界最大規模の広告展「カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル」。このステージで日本を代表するテクノポップユニット「Perfume」が披露したパフォーマンスは、世界中から集まった観客の大きな喝采を浴びた。

舞台上で歌と踊りを披露する3人の体をキャンバスとして、コンピュータグラフィックスの映像が投影されていく。Perfumeの姿を赤外線カメラと距離を測るカメラで写しながら同時進行で映像を生成し、3人が踊っても映像が後ろにはみ出すことなく衣装のパターンに映像が投影されるという、独自に開発された技術。映像そのものが生命を宿し、自在に動き回っているかのようだ。

この光のステージを技術面で支えているのが、映像クリエイター集団「ライゾマティクス」だ。映像を平面に投射するのではなく、立体物に貼りつけるように投影する「プロジェクションマッピング」の技術などを駆使し、音楽やテレビCM、Webデザインなど多分野で活躍している。

フランス・カンヌで開かれた広告展でのPerfumeの舞台。「ライゾマティクス」が誇るプロジェクションマッピングの技術を駆使し、3人に次々と映像が映し出される
ⒸCannes Lions, Dentsu Inc., Getty Images