左上:画像提供:セブン&アイ・ホールディングス
コンビニエンスストア(コンビニ)のレジの横にあるガラスケースには、出来立てのホットドッグや唐揚げ、ポテトフライが並び、美味しそうな様子に目が止まります。これらの商品は「ホットスナック」と呼ばれ、お腹が空いたとき、お昼のもう一品、またおやつとしてたくさんの人が購入するコンビニの人気商品です。
私たちの暮らしをより便利に、豊かにしてくれるコンビニ
日本全国にはコンビニが約5万店舗以上あり、ホットスナックのような店内調理商品やお弁当、お総菜、お菓子、飲料などから、洗剤やタオルなどの日用品、またノートやボールペンなどの文具、靴下や下着などの衣料品などが揃っていて、1店舗には約2000アイテムほどの商品があります。また、店内には銀行に行かなくてもお金の引き出しができるATMや、コンサートチケットの購入、コピーやFAX、住民票など公的な証明書類の発行ができる端末もあります。さらに公共料金の支払いもできます。災害時には水道水・トイレ・災害情報などの提供をする地域の拠点であり、避難場所にもなる私たちの暮らしを支える存在です。
見やすいように商品が並べられた店内。食品を中心に洗剤や電球などの消耗品や文房具など、なんでも揃っています。画像提供:セブン&アイ・ホールディングス
昨今は、自分で支払いをするセルフレジが増えています。また公共料金もここで支払えます。画像提供:セブン&アイ・ホールディングス
熱々でサクサクがすぐに食べられる、人気のホットスナック
コンビニにはお弁当やお惣菜など、すぐに食べられる食品が多く揃っています。中でも、店内のフライヤーで揚げたばかりのアツアツでサクサクが、1個100円程度で購入できるホットスナックは子供から大人まで大人気で、中でも唐揚げは、今、唐揚げブームということもあり、専門店に負けないコンビニ各社の唐揚げを食べ比べている人もいるほどです。その味付けのバリエーションは豊富で、ピリ辛やにんにく風味、生姜しょうゆなど様々です。また、ホットスナックはすぐに食べられるように、お肉をひと口サイズにしたり、串に刺したり、また紙袋や紙ケースに入っていたり、手を汚さない工夫がされています。他にも、フライドポテトやアメリカンドッグ、コロッケなどの揚げ物があり、週末にはお弁当とホットスナックを買って公園へ出かける家族もいます。
ホットスナックのケースは、毎日作り立ての商品が並びます。画像提供:ミニストップ
サクサクとした特製パン粉のひと口サイズチキン。画像提供:ミニストップ
根強い人気の骨なしチキンの唐揚げ。画像提供:ファミリーマート
また季節商品も充実しています。夏の定番はかき氷やフラッペ、ソフトクリームなど、注文するとその場でつくってくれるコンビニもあります。冬には熱々のおでんや中華まん、焼き芋などが店頭に並びます。中華まんは定番の肉まんやあんまんの他、チーズたっぷりのピザ風や麻婆豆腐やエビチリなどの中華風など、 人気料理を活かした商品が毎冬発売されています。おでんとは、ちくわやこんにゃく、大根やさつま揚げなどの種と呼ばれる具材を長時間煮込んだ煮物で、冬に好まれる日本料理ですが、地域によって出汁や種、薬味に違いがあります。コンビニでも、かつお節、昆布、貝、鶏など、地域によって出汁の原料を変えるなどの工夫をしています。
ソフトクリームとかき氷、フルーツが楽しめる夏の人気デザートもあります。画像提供:ミニストップ
おでんはコンビニではなくてはならない冬の商品です。画像提供:ローソン
海外の人も驚く、バリエーション豊かで本格的な味わい
また最近、コンビニでは小分けに真空パックされたチルド惣菜も人気を集めています。1品が100円程度で購入でき、若い世代の学生や独身者、さらに主婦からお年寄りまで、幅広い世代に利用されています。家庭の食卓に並ぶ馴染みのあるおかずから、若者に人気の料理、野菜を使ったおかずなど、様々な商品が揃っています。
飲料の横にはたくさんのチルド食品が並びます。画像提供:セブン&アイ・ホールディングス
そうしたコンビニの食文化は、外国人にも人気です。東京オリンピックで初めて来日した海外メディアがコンビニのホットスナックとともに、本格的な味わいのサンドイッチやおにぎり、スイーツの美味しさや種類の多さに驚き、SNSで共有したことが話題となりました。おいしさの追求は、日本ならではといえるでしょう。手軽さ・おいしさを追求するコンビニは忙しいときの強い味方です。