2015 No.17

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日本のミニチュア力

3

盆栽の新しい楽しみ
小さな鉢に自然を再現した、豆盆栽やアート盆栽の世界

四季のうつろいや景観を鉢の中に再現する「盆栽」は、自然を凝縮した芸術として世界中で愛されている。花や実、木の枝ぶりを整え、鉢との組み合わせに心を配り、自然以上の美しさをつくりだす。
そんななか、魅力はそのままに、身近に置けるように極小にまでミニチュア化された盆栽や、ポップカルチャーと融合した盆栽が生まれている。
手のひらに乗るほどの鉢を使った豆盆栽や、フィギュアを飾りジオラマのような世界をつくりあげる盆栽、はては人工の素材で仕立てた枯れない盆栽まで、さまざまに広がる魅力を紹介する。

写真●栗林成城 協力●一木一草話

日々の暮らしに季節の彩りを添えてくれる盆栽。10㎝に満たない豆盆栽は、より気軽にとりいれることができる。湯のみ下より時計まわりに、ニレケヤキ、ヒメフウチソウ、サンザシ、真柏(ミヤマビャクシン)、ヤマモミジ

小さな盆栽といえども、形をきれいに保つためには、枝や幹の剪定が欠かせない

豆盆栽用の鉢は、手のひらにいくつも乗るほど小さい。樹や花に合わせ鉢の模様や形を選ぶのも、楽しみのひとつ

左/黄色い実と葉のバランスが絶妙なクサボケ
右/右から左へ視線が流れるよう、枝ぶりが整えられた姫ザクロ。可愛い赤い実がアクセント

テーマパークのような世界をつくりだすアート・ディレクター相羽髙德氏は、リゾート地のツリーハウスをイメージした「Bonsaiアート」を制作
(写真:益永研司/Nacása&Partners ©TOKYO GOOD IDEA Development Institute Co., Ltd)

人物フィギュアを配し、ストーリーのある盆栽をつくるパラダイス山元氏の作品。盆栽をカエデが色づく秋の山に見立て、登山を楽しむ光景を生み出した(写真:田中秀樹)

色とりどりのワイヤを使い、枝ぶりや幹の模様まで模した、アメリカ人アーティストKen To氏の豆盆栽。植物にはないメタリックな輝きが魅力