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スポーツ競技としての弓道

弓道のルール

試合には、近的競技と遠的競技があります。近的競技は座射(ひざまづいて弓の弦(つる)に矢をあててから立って射る)で行われ、射距離(しゃきょり)は28メートル(約92フィート)、的は直径36センチメートル(約14インチ)です。遠的競技は立射(立ったまま弦に矢をあてて射る)で行われ、射距離は60メートル(約197フィート)、的の直径は1メートル(約3.3フィート)・79センチメートル(約31インチ)・50センチメートル(約20インチ)の3種類。いずれも個人戦と団体戦があります。多くの場合、的中数によって勝負を決めます。

明治神宮で開催された、全日本弓道遠的選手権大会の様子(全日本弓道連盟)
明治神宮で開催された、全日本弓道遠的選手権大会の様子(全日本弓道連盟)

弓道では静と動のバランスが重視され、構えてから矢を放ち終えるまでの動作は静から動へとスムーズに移行することが大切です。この動作を8段階に分けて射手の心がまえなどを説いたのが、古くから伝わる「射法八節(しゃほうはっせつ)」です。

射法八節(全日本弓道連盟)
射法八節(全日本弓道連盟)

道具と服装

弓道で使う道具は、長さ約2.21メートル(約7.2フィート)の弓、矢、弓にはる弦(つる)、ゆがけと呼ばれる引き手につける手ぶくろなどです。素材については、弓は木と竹の合成、矢は竹が中心です。
これに弓道衣と呼ばれる白の筒袖(つつそで)の上衣と黒、または紺(こん)色の袴(はかま)を身につけ、足には白足袋(たび)をはきます。改まった場では和服を着ることもあります。

競技に使用する矢と弓(全日本弓道連盟)
ゆがけ(全日本弓道連盟)
日本の伝統的な和服で射ることもある(全日本弓道連盟)