日本の子どもたちの間で、昔から親しまれてきた遊びの一つに、粘土遊びがあります。やわらかい粘土で動物や星、ハートなど、好きな形を作って楽しむこの遊びは、ただ楽しむだけでなく、子どもの創造性を高めたり、集中力を高めたりと、知育教材しても広く親しまれてきました。この粘土遊びは、これまで「油粘土」や「紙粘土」という専用の粘土を使って行うのが普通でしたが、最近では小麦粘土という新しいアイデアが注目され、多くの子どもたちに人気を集めています。
小麦粘土とは
粘土遊びは、手を細かく動かし、またいろいろなモノを作って創造性を磨けることから、楽しみながら成長できる遊びとして、日本で長く親しまれてきました。しかし一方で、昔から使われている紙粘土や油粘土は、小さい子どもが誤って飲み込んでしまうと健康に良くないというデメリットもあります。そこで登場したのが小麦粘土です。小麦粘土とは、パンなどの材料になる小麦粉を粘土にしたもので、油粘土のようにべたべたしたさわり心地はなく、粘土そのものに色を付けて遊べるため、色々な遊び方ができるのが特徴です。また小麦粉が材料になっているので、間違って口に入れてしまっても心配ありません。安全でいろんな楽しみ方ができる小麦粘土は、今では子どもたちの知能や知力を伸ばす知育教材としても広く親しまれるようになり、家庭だけでなく、保育園などでも広く使われています。ただし、小麦粘土は小麦粉を材料にしているため、小麦粉アレルギーがある出てしまう可能性があり、注意しなければなりません。
アイディア次第で色々なものが作れる
小麦粘土は家にある小麦粉などを使って自分で作ることもできますし、おもちゃ屋さんなどのお店で買うこともできます。
お店で売っている小麦粘土はカラフルなものが多く、小麦粘土を押し付けるだけでキャラクターや動物の形を簡単につくれるブロックが入っているものもあります。
日本の子どもたちは、小さな時からこうした小麦粘土に触れ、それぞれ持ち前のアイデアを活かしながら自由に創作活動をすることによって、創作性や感受性を磨き、大人へと成長していきます。
日本の子どもたちは、自分のアイデアを活かしながら、それぞれ好きな形を作って、小麦粘土を楽しんでいます。
小麦粘土は保育園などでも親しまれ、子どもたちの知育に活用されています。
また日本では小麦粘土を使って、まるで本物のお菓子や商品と見間違えてしまうような、リアルな作品を作るアーティストも活躍しています。
アニメーション&造形作家の「しばたたかひろ」さんが小麦粘土で作ったクレープ
小麦粘土は、誰にでも始めやすく、アイデアや技術を磨いていくことでできることがどんどん増えていく、とてもユニークな存在でもあるのです。
小麦粘土を作ってみよう
小麦粘土は、おもちゃ屋さんなどで買うだけでなく、材料を集めて自宅で作ることもできます。
【用意するもの】
・小麦粉
・水
・サラダ油
・塩
・食用色素
これらの材料はすべて、スーパーなどの食料品店で買うことができます。
【作り方】
1.小麦粉をボールに入れ、塩を少し混ぜます。
2.サラダ油を少しだけ入れます。
3.水を入れて混ぜます。
4.しっかりこねたら出来上がり。
慣れてくれば、準備から完成まで、10分ぐらいでできるようになります。
【色の付け方】
小麦粘土をこねる時、食用色素を入れてこねれば、自分の好きな色の小麦粘土を作ることができます。
ココアパウダーやカレー粉などを混ぜれば、香り付きの小麦粘土を作ることもできます。
食用色素には、赤や黄、緑などの種類がありますが、これらの色を混ぜてこねることで、もっとたくさんの色を作り出すこともできます。例えば赤と黄を混ぜるとオレンジ色になったり、黄と緑を混ぜて黄緑色になったり、どのような色ができるのかを試してみるのも楽しいですね。
【保存方法】
小麦粘土は、小麦粉を材料にしているので、そのままにしておくとカビが生えたり、においが出たりしてしまいます。作るときに塩を入れると、カビが生えるのを少し遅らせることができます。
遊び終わった後はラップに包んで冷蔵庫に入れたり、オーブンで焼いたりすればさらに保存期間を延ばすこともできます。
作るときも楽しい小麦粘土!自分だけの遊び方を見つけよう
小麦粘土は食べ物が材料になっているので、小さな子どもでも安全に楽しむことができます。作り方も簡単なので、小麦粘土を買って遊ぶだけでなく、作っている間も友達や家族と楽しむことができるでしょう。自分だけのオリジナルの色の小麦粘土を作ったり、それらを組み合わせて他にはない形やキャラクターを作ったり...。その楽しみ方は無限大です。
古くなった小麦粘土は、焼き菓子にしてクリスマスの飾りにすることもできるので、遊び終わった後も子どもたちを楽しませてくれます。