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月見(つきみ)

日本(にほん)の旧暦(きゅうれき)の8番(ばん)目(め)の月(つき)の15日目(にちめ)に満月(まんげつ)を祝(いわ)う古(ふる)い習慣(しゅうかん)があります。これは、非常(ひじょう)に詩的(してき)で優雅(ゆうが)な慣習(かんしゅう)です。人々(ひとびと)は飾(かざ)りとお供(そな)え物(もの)を窓(まど)の横(よこ)やベランダなどの月(つき)が見(み)える場所(ばしょ)に置(お)き、月見(つきみ)をします。花瓶(かびん)にはススキと秋(あき)の草(くさ)が入(い)れられ、お団子(だんご)、梨(なし)、柿(かき)、ブドウなどの旬(しゅん)の食(た)べ物(もの)がお皿(さら)の上(うえ)に置(お)かれます。

古(ふる)い日本(にほん)の暦(こよみ)では、秋(あき)は1年(ねん)の7番目(ばんめ)、8番目(ばんめ)、および9番目(ばんめ)の月(つき)であるとされていました。その内(うち)の真(ま)ん中(なか)の月(つき)(8番目(ばんめ)の月(つき))の満月(まんげつ)は中秋(ちゅうしゅう)の名月(めいげつ)と呼(よ)ばれ、風(かぜ)がさわやかになり、夏(なつ)の暑(あつ)さが和(やわ)らぐため、特(とく)に美(うつく)しいと考(かんが)えられていました。

日本(にほん)の旧暦(きゅうれき)と現在(げんざい)日本(にほん)で使用(しよう)されている暦(こよみ)はズレているため、中秋(ちゅうしゅう)の名月(めいげつ)は毎年(まいとし)変(か)わり、例年(れいねん)9月(がつ)頃(ごろ)に訪(おとず)れます。また、実際(じっさい)に満月(まんげつ)になる日(ひ)はその日(ひ)から1日(にち)または2日(ふつか)ずれることもあります。


記録(きろく)によると、中秋(ちゅうしゅう)の名月(めいげつ)はすでに909年(ねん)から日本(にほん)の宮廷(きゅうてい)貴族(きぞく)によって詩(し)や音楽(おんがく)に使(つか)われています。

月(つき)の美(うつく)しい光(ひかり)を楽(たの)しむ慣習(かんしゅう)は、江戸時代(えどじだい)(1603年(ねん)から1868年(ねん))に武士(ぶし)や町民(ちょうみん)にも広(ひろ)がりました。農民(のうみん)も秋(あき)の満月(まんげつ)を見(み)ることを農業(のうぎょう)の儀式(ぎしき)に取(と)り入(い)れました。たとえば、月見(つきみ)は収穫祭(しゅうかくさい)を兼(か)ねていて、サトイモがお供(そな)え物(もの)として用意(ようい)されました。これが非常(ひじょう)に広範囲(こうはんい)に広(ひろ)がったため、この日(ひ)の満月(まんげつ)はいも名月(めいげつ)として知(し)られるようにもなりました。

炊(た)いた米(こめ)をつぶして、月(つき)のような形(かたち)に丸(まる)めた団子(だんご)を食(た)べることで、人々(ひとびと)は月(つき)の神様(かみさま)と食事(しょくじ)を分(わ)け合(あ)っているような気持(きも)ちになりました。