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田植(たう)え

田植(たう)えとは、苗床(なえどこ)から稲(いね)を田(た)んぼに植(う)え替(か)えることです。日本(にほん)では、地域(ちいき)によって異(こと)なりますが、通常(つうじょう)4月(がつ)の終(お)わりから6月(がつ)の下旬(げじゅん)に田植(たう)えが行(おこな)われます。

何(なん)世紀(せいき)にもわたって、苗(なえ)は一本(いっぽん)一本(いっぽん)きれいな列(れつ)になるように手(て)で植(う)えられていたので、作業(さぎょう)にはとても時間(じかん)がかかっていました。また、急(いそ)いで作業(さぎょう)を終(お)わらせなければならなかったため、田植(たう)えの時期(じき)には天候(てんこう)に関係(かんけい)なく、夜明(よあ)けから日暮(ひぐ)れまで働(はたら)いていました。この作業(さぎょう)には多(おお)くの労働力(ろうどうりょく)が必要(ひつよう)だったため、近所(きんじょ)の人(ひと)がほかの人(ひと)の田(た)んぼの田植(たう)えを手伝(てつだ)うこともよくありました。

古代(こだい)では、稲作(いなさく)は宗教(しゅうきょう)的(てき)な行為(こうい)であると考(かんが)えられ、守(まも)らなければいけない決(き)まり事(ごと)がたくさんありました。

また、田植(たう)えは、稲(いな)霊(だま)という稲(いね)の魂(たましい)が生(う)まれると考(かんが)えられていました。その魂(たましい)への豊作(ほうさく)を願(ねが)う儀式(ぎしき)や踊(おど)りが現在(げんざい)でも残(のこ)っています。


1960年代(ねんだい)から、田植機(たうえき)が開発(かいはつ)され、作業(さぎょう)は約(やく)5倍(ばい)のスピードで行(おこな)えるようになりました。1975年(ねん)頃(ごろ)までには、特(とく)に勾配(こうばい)の急(きゅう)な丘陵(きゅうりょう)地帯(ちたい)や湿地(しっち)を除(のぞ)き、日本(にほん)のほとんどの田(た)んぼでは機械(きかい)を使用(しよう)して田植(たう)えが行(おこな)われるようになりました。現在(げんざい)では、稲作(いなさく)のその他(た)のほぼすべての作業(さぎょう)も機械(きかい)化(か)されています。

機械化(きかいか)により、稲作(いなさく)には以前(いぜん)ほど時間(じかん)がかからなくなり、身体(しんたい)的(てき)なつらさも軽減(けいげん)されました。用水路(ようすいろ)の整備(せいび)や、米(こめ)の品種改良(ひんしゅかいりょう)により、現在(げんざい)はさらに美味(おい)しいお米(こめ)が育(そだ)てられています。最近(さいきん)は、稲作(いなさく)農業者(のうぎょうしゃ)としてのみ生計(せいけい)を立(た)てている人(ひと)の数(かず)は減(へ)り、稲作(いなさく)以外(いがい)の仕事(しごと)も持(も)つ農家(のうか)が増(ふ)えてきました。