梅雨
6月初めから7月中頃まで、春から夏に移り変わる頃、日本の大部分は梅雨とよばれる雨の多い時期に入ります。来る日も来る日も空はどんよりと曇り、温度と湿度が上がっていきます。おそらく、年間で最も不快な時期です。
食べ物が腐りやすく、日照時間が減るため、雲の合間に青い空が少し見えるだけで気持ちが明るくなります。
このじめじめした蒸し暑い時期を乗り切るために、日本では多くの工夫が行われてきました。伝統的な木造の日本家屋は地面から床を上げて建てることで熱と湿気を逃がし、壁を少なくすることで換気を良くしています。
近年は、多数の人が西洋式の家やコンクリート製のマンションに住んでいます。このため、暖房、冷房、除湿機器に頼る人が増えています。
梅雨の間、子ども達は外で遊べないことが多く、退屈になります。学校では、休み時間は室内で遊んで過ごし、体育の授業は体育館で行われます。プールの季節が始まると、雨が降っていても寒すぎなければプールの授業が行われます。
もちろん、初夏の雨には良い面もたくさんあります。植物が育つのを助け、飲み水を得るための貴重な水源になります。梅雨の時期に十分な雨が降らなければ、夏の中頃に水不足が発生することがあります。湿気の多い天候ではカビが容易に育ちます。これは、日本の重要な食べ物である味噌、醤油、酒などを作るのにとても役立ちます。