七福神巡り
お正月の間、若者からお年寄りまでのたくさんの人が複数の寺や神社を参拝してまわる光景が見られます。彼らは七福神(幸運の7人の神様)にお参りをして、仕事の成功や家族の安全を願っています。
七福神とは、幸福、富、長寿を運んでくると言われる、神様と聖人が集まったものです。
- よろいを着た姿の毘沙門天は、人々を邪悪なものから守り、宝物を守ると信じられています。貧しい人に幸運をもたらすと言われています。
- 布袋尊は、唯一、歴史上の人物に基づく神様です。大きいお腹のぽっちゃりとした神様で、手には袋とうちわを持っています。
- 大黒天は、片手に幸運の木槌を持ち、宝物が詰まった袋を肩に背負っています。彼は穀物畑の神様です。
- 福禄寿は、健康、幸福、長寿の神様です。頭の長い老人で、長い杖を持ち、横に鶴を従えていることがよくあります(日本では、鶴は長寿のシンボルです)。
- 恵比寿は、左手に鯛を持ち、右手に釣り竿を持っています。農業、漁業、商業の守護者として知られている伝統的な日本の神様です。
- 寿老人は長寿をもたらす道教の神様で、長い杖を持っています。通常は、鹿を連れています。
- 弁財天は、音楽、雄弁さ、宝物を統括し、びわ(日本の楽器)を持っています。
七福神は室町時代(1338年から1573年)に、竹林の七賢(3世紀の中国の竹林でワインを飲み、詩を書いていたとされる7人の学者と詩人)にあやかり、7体の縁起の良い像が紹介されたときに作られました。長い期間を経て、七福神は日本中に広まっていきました。
七福神にゆかりのある多くの神社や寺は、どれか一つの神様だけを祀っているため、7つの寺と神社が1つのグループになって近辺に存在します。ただし、一箇所に2つの神様が祀られていたり、7つすべてが祀られていることもあります。日本中にそのような寺や神社のグループは100以上あると言われています。
1月1日から、これらの神様の像が公開されます。参拝者がこれらの像を見ることができる期間は、そのグループによって大きく異なりますが、一般的には1月の3、7、15、20、または31日まで続きます。
東京では、7つの神様を祀っている神社と寺のグループが20以上あります。最も有名なのは隅田川七福神で、江戸時代(1603年から1868年)から参拝を受け入れています。毎年1月1日から7日まで、合計でおよそ100,000人がこのコースの出発地点である三囲神社を訪れます。東京で最も古いグループである谷中七福神は1月15日まで参拝者を受け入れ、毎年約30,000人が巡礼しています。