立春
2月初めの立春は、日本の旧暦で春が始まる日とされています。古代から東洋で使用されてきた暦によると、立春は春の始まり、立夏(5月始め)は夏の始まり、立秋(8月の始め)は秋の始まり、立冬(11月始め)は冬の始まりとされています。立春、立夏、立秋、立冬の日付は、年ごとに異なります。
1873年にグレゴリオ暦を採用するまで、日本は古い太陰暦に基づいて時間を計算していました。この暦は月の満ち欠けに基づいているため、実際の季節と常に合うわけではありません。このため、農民は二十四節気を使用して田植えや収穫を開始する時期を決めていました。
二十四節気は、それぞれが15日間または16日間になるように1年を24の期間に分割する方法です。これは、太陽の黄道(1年間、太陽が星の間を通る見かけ上の経路)に沿った、空における太陽の位置の変動に対応しています。これらの各期間の最初の日には、その季節を記述する名前が付けられていて、「立春」もそのひとつです。このため、人々は太陰暦と太陽暦を組み合わせて使用して、季節の移り変わりを追い、夜の明るさを知りました。
立春に特別な催しは行われませんが、季節を分割するそのほかのすべての日はこの日を基準にしているため、農民にとっては重要な日です。
1月の終わりから立春までの間は1年で最も寒い時期です。立春を過ぎると、気温はまだそれほど上がりませんが、日を追おうごとに日差しが明るくなっていき、春の訪れをはっきりと感じとれるようになります。