スポーツ選手や警察官、ケーキ屋さんにパン屋さんなど、あなたは将来どんな仕事をしたいですか?日本には、子どもたちが様々な仕事を実際に体験できる職業体験施設があります。職業体験を通して仕事の面白さを知り、将来なりたい自分をイメージすることができるのです。
憧れの職業を体験できる様々な施設
あなたの憧れの職業は何ですか?日本では、子どもが将来就きたい職業ランキングが毎年発表されています。2020年の新小学1年生の男の子は1位がスポーツ選手、2位が警察官、女の子は1位がケーキ屋さんとパン屋さんという結果でした。また、2020年には初めてYouTuberがトップ10入りしました。(出典:株式会社クラレ「将来就きたい職業」)
スポーツ選手やパン屋さんといった仕事は昔から日本の子どもたちに人気ですが、YouTuberのように新しい仕事がランキング入りすることで、ランキングからその時代のトレンドを知ることができます。
そして、日本には憧れの職業を体験できる様々な職業体験施設があります。職業体験施設の目的は、仕事を実際に体験してみることで、子どもたちが将来大人になった時の姿を具体的に想像してもらうことです。また、華やかな仕事だけでなく、私たちが暮らす社会を支える色々な仕事があることを知ってもらうことも目的にしています。
宇宙センターや消防局など、様々な仕事の体験ブースが並ぶ職業体験施設「カンドゥー」
職業体験施設では、仕事の制服を着てまるで本物の職場のような環境で仕事を体験することができます。中には、職業体験した後に施設内だけで使える疑似通貨を給料としてもらい、自分で稼いだお金で買い物を体験することができるお店もあります。初めての職業体験は、少し緊張しながらもドキドキワクワクするものです。そして、仕事の面白さや楽しさを知り、成長することができます。
制服や仕事に使う道具など、何もかもが本物そっくり!本格的な環境で仕事を体験できます。(画像提供:カンドゥー)
男の子に人気の職業「警察官」を体験できる「警察博物館」
男の子に特に人気のある職業の一つ、警察官。日本の首都・東京には、そんな警察官の歴史や仕事内容を学べる博物館があります。
6階建ての建物には、それぞれフロア毎にテーマが定められており、特に5階と4階の展示コーナーは一見の価値あり。警察官の歴史や、実際に起こった事件の数々が紹介され、警察官の仕事の大切さや格好良さを感じることができるでしょう。他にも、いろんな場所で活躍する警察官たちの制服などの展示、白バイやヘリコプターなどの乗車・搭乗体験、シアターでの現役の警察官も出演する映画鑑賞など、楽しく学ぶことができます。
警察官の歴史などが学べる展示コーナー。警察官のことを深く知るのに役立ちます。(画像提供:警視庁)
その他のフロアでも、現役で働く警察官の活動内容を紹介するエリア、警察官の仕事を知ることができるエリア、暮らしに役立つ防犯情報を学べるエリアなど、学べることは無限大です。
日本の首都・東京に暮らす人々を守る、警察官の活動内容が学べます。(画像提供:警視庁)
ここで一日じっくりと遊んだら、私たちが日々安心して暮らせるよう、多くの警察官たちが日々頑張ってくれていることが知れて、警察官の人たちに感謝の気持ちを持てるようになったり、自分も警察官になって街を守りたいという想いが、もっともっと強くなるかもしれませんね。
女の子に人気の職業「ベーカリー」を体験できる「キッザニア」
日本には、子どもたちが主役となって、色々な職業を体験できる施設もあります。
女の子の憧れの職業でも1位となったベーカリー体験もできます。
ここでは、甘くて香ばしい、みんなが大好きなクロワッサンを自分で実際に作ることができます。五感を駆使して、一生懸命、お客様のためにクロワッサンを作りましょう。
自分の手で一生懸命作ったクロワッサンだからこそ、お客様が喜んでくれるはず!(画像提供:キッザニア)
またベーカリー体験では、実際にパンを作るだけではなく、小麦粉やイースト菌といったパンの材料についても学ぶことができます。ここで教わったことをお父さんお母さんやお友達に教えてあげれば、あっと驚かれることでしょう。
新しい人気職業「YouTuber」を体験できる「カンドゥー」
動画サイトで面白い企画に挑戦するYouTuberは、将来就きたい職業ランキングでトップ10入りするなど、日本の子どもたちにも大人気です。そんなYouTuberの仕事を体験できる施設もあります。
YouTuberの職業体験では、動画撮影から編集までチャレンジすることができます。箱の中身を当るゲームや早口ことばなど、動画サイトで人気の企画に挑戦し、楽しいおしゃべりやリアクションをしている姿を動画で撮影します。そして、本格的な編集ソフトで効果音をつけたり、画面を装飾したりします。そして、撮影した動画は動画サイトに公開することができます。
本格的なカメラの前でドキドキの動画撮影!撮影後は編集ソフトで自由に編集します。あなたは、どう編集すれば面白い動画になると思いますか?
YouTuber体験で意識しなければならないのは、「人を楽しませるためにはどうすればいいか」ということです。普段、楽しく見ているYouTuberの動画も、自分がやってみると中々難しいはずです。YouTuberの職業体験をすると、自分ならどうするかという目線でYouTuberの動画を見ることができそうです。
職業体験施設で日々子どもたちと接しているスタッフの伊藤さんは、YouTuber体験の魅力についてこう語ります。
「YouTuberの職業体験では、自分らしくパフォーマンスする表現力が身につきます。人前で話すのが苦手な子どもも、撮影を体験すると、一生懸命自分らしさを発揮してくれますよ。この力は、学校や会社で何かを発表する時にも、きっと役立つはずです」
YouTuber体験ができる職業体験施設「カンドゥー」のスタッフ伊藤さん。ほんの数十分の職業体験をしただけで、顔つきや雰囲気がグッと大人になる子どもが多く、その成長の早さにいつも驚かされると言います。
職業体験施設は、仕事を学ぶだけでなく、自分が体験した仕事に応じて給料がもらえ、それを使って施設内で買い物ができるなど、社会の仕組みが再現されているところもあります。そこでは、子どもたちが欲しいものの金額を確認し、それに応じて体験する職業を選ぶなど、まるで大人の世界のような様子が見られることも。
仕事を学ぶだけでなく、お金の大切さや、それを手にする苦労すらも学ぶことができ、お父さんお母さんからは「仕事を頑張って給料をもらう体験ができるのは子どもたちの勉強になると思います。色々な仕事に興味を持ってくれて嬉しいです」という声が数多く寄せられています。
職業体験は、将来自分が働く姿をイメージできるだけではありません。幅広い知識を身に付け、実際に体験することによって、今まで気づいていなかった自分の新たな一面を知りこれからの自分をより輝かせてくれる体験なのです。