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子どもクラブ

十日町小学校


放課後

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クロスカントリースキーのレース

 十日町で冬のスポーツと言えばクロスカントリー。市内には公式試合に使われる「吉田クロスカントリーコース」があり、2009年には国民体育大会が開催される予定。また、このコースでトレーニングを積み、全国レベルの選手になった先輩たちも大勢います。


 十日町小学校の5、6年生は毎週1回、体育の授業でクロスカントリーを行い、放課後はクロスカントリー部の練習が熱心に行われています。そんなクロカン好きの子どもたちの目標といえば、毎年2月に行われる「十日町市小学校親善スキー大会」。市内の全小学校から選ばれた選手がクラシカルスタイル(板を前後に動かす走法)の公式戦ルールに則り、タイムを競い合うのです。


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クロスカントリーはアルペンスキーよりも、幅が細くて軽い板を使います。


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ゼッケンをつけて準備万端。

 今年(2003年)2月5日に開かれた大会は朝から気持ちの良い晴天に恵まれました。信濃川ほとりにある「吉田クロスカントリーコース」には市内から400人以上の小学生たちが続々と集合してきます。


 競技は午前10時半からスタートです。小学6年、5年の男女がそれぞれ3キロずつのコースを走ります。その後、タイム測定のない一般走があり、午後からは男子、女子、混成のリレーが行われます。十日町小学校では6年1組の庭野奏麿(そうま)くんが注目株。校内一の実力を持ち、クロスカントリー部の部長でもあります。


「将来はオリンピック選手になりたい」


 と言う彼だけあって、試合開始前は男子選手を集めて柔軟体操をしたり、ウォームアップコースを丹念に走ったり。準備に余念がありません。

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十日町小学校のエース、庭野奏磨くん。


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足をV字に開いて、上り坂をリズム良く駆け上がります。

 一方、学校ごとに張られたテントの中で、先生たちは競技で使うスキー板にワックスを塗っています。


 「クロカンは、どのワックスを選択するかが重要。まさにワックス戦争ですよ」


 と担当の堀川先生。テスト走から帰ってきた選手に今日の雪の状態を聞き、どのワックスを使えば他校に負けない走りができるか、それは真剣に作戦を練っています。


 個人競技は15秒間隔のシングルスタートで、各自が決められた出発時間にスタートを切ります。コース脇には同級生や家族が並んで盛んに声援を送り、コース全体が白熱した雰囲気に包まれています。


 「もともと体力をつけるためにクロカン部に入ったから、完走するのが目標」


 と落ち着いた顔で答えるのは6年生の村山翔子さん。その傍らでは


 「転んだらどうしよう。他の選手にぶつかるのが怖い!」


 と緊張気味の6年生、根津亜美さん。どの選手もスタートと同時にこれまでの練習を生かした走りを見せ、全員が無事に完走しました。昨年の3キロレースでは14分超という記録だった庭野奏磨くん。今年は13分19秒でゴールし、8位に入賞することができました。

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先生たちが、その日の雪質にあったワックスを選んで、スキー板に塗っていきます。


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「がんばれ~!!」大きな声でクラスメートを応援。

  午後に行われたリレーでは、午前の3キロ走で成績の良かった選手、男女各3人が選ばれます。1人2キロずつ合計6キロでスピードを競いますが、全18校出場の中、十日町小学校は男子が4位、女子が5位という好成績を残すことができました。


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全員が完走した十日町小学校の生徒たち。みな嬉しそうです。