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子どもクラブ

沼島中学校


生徒の放課後

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漁具の手入れをするお父さんやお兄さんと楽しいおしゃべり。

青石知子(ちこ)さん


 おじいちゃん、お父さん、そして20歳になる長男・正秀君が揃って漁師だという青石家。中学3年生の青石知子さんが帰宅する頃、早朝4時から海に出ていたお父さんと正秀君が仕事を終えて港に戻り、黙々と網の手入れをしています。


 知子さんは桟橋に出てそんな家族のようすをのんびり眺めたり、自宅に帰って大好きなテレビドラマ『金八先生』のビデオを見たり。青石家は5人の兄弟姉妹がいる上、近所の子どもたちがいつも自由に出入りしているので、とても賑やかです。


 ただし3年生の知子さんは来年、高校進学のための試験があるので、受験勉強のプレッシャーもあります。


 「男の子は中卒でも漁の仕事があるけど、女にはないから、『ちゃんと高校へ行け!』と親が言う。でも家族がいるし、島を離れるのはイヤ。高校を卒業したら、うちから通いながら淡路島で働くかも」と知子さん。家族と一緒に過ごす毎日が好きだから、将来も島を離れる気持ちはありません。


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青石知子さんは兄弟姉妹5人の大家族。近所の子供たちも知子さんを慕って集まってきます。

知子さん

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松本将伍くんのうちは4人家族。島唯一の電器屋さんです。


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高校へ行って好きなサッカーを思いっきりやりたいという松本くん。

松本将伍君


 一方、同じく中学3年生のクラスメート、松本将伍君の家は沼島で唯一の電器店を経営しています。電気器具の販売と電気工事が主な仕事で、両親とも沼島を離れることは少なく、家族一緒に過ごすことが多いのです。


 将伍君のお兄さん・大樹(ひろき)君は現在高校3年生で、毎日、定期船に乗って淡路島にある学校に通っています。自宅2階にある兄弟の部屋には机が2つ並んでいて、将伍君も来春には高校進学予定。


 「受験勉強はあまりやっていないけど、余裕なフリをしてる。好きなサッカーがもっとやりたいから、淡路島の高校に行きたい」と将伍君は笑います。彼は沼島のサッカーファンが集まって作ったチーム『ホースピーズ』のメンバーに入っていて、週2回、午後7時から練習があり、いつもスポーツで忙しい毎日を過ごしているのです。