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子どもクラブ


山中景晶君とご両親に質問

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舞台が近づくと毎日稽古をします。

Q.景晶君に能を教えるのは、跡を継がせるためですか?


A(父) 跡を継ぐかどうかは本人の自由です。ただ、小さい子供が自分から積極的に能を習うことはあまりない。大きくなって能楽師になりたいと思ったときに、体のなかに素地ができるようにしておこうということです。


Q.景晶君は、4歳のときに初舞台を踏んでいますね。能楽師の子どもとして、厳しい稽古をするのは苦痛では?

A(景晶君) つらいことはありません。


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先生であるお父さんから細かい指導を受けます。

Q.景晶君は、女の子のように髪を伸ばしているけど、これはなぜ?


A(父) 昔は、日本人はみなマゲを結っていました。残念ながら明治時代になってからはマゲを結わなくなりましたが、長髪にして後ろで束ねていると、烏帽子などのかぶりものがよく似合う。子方のときにこれをやると少年剣士みたいでカッコイイでしょう。それに子方は稚児(美少年)の役が多いんです。稚児は男の子だけど中性的に扱われるので、稚児のとき長髪だと舞台の上で華があるんですよ。長髪は大人になるとあまりできないしね。今のうちに子供に経験させておこうかと。


Q.景晶君は今の髪形、気に入っているの?


A(景晶君) うん。大好きだよ。


Q.長髪を友達にからかわれたことはないの?


A(景晶君) からかうヤツがいてもそんなヤツは「ふん」といって相手にしない。「オレは女じゃない」と言い返してやる。


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着替えをする景晶君。お父さんが着付けをしてくれます。

Q.能を始めて変わったことは?


A(父) 行儀がよくなったり、落ち着きがでてきたりとか、そういうのは全くないなあ(笑)。


A(母) でも、学校の学芸会ではものおじしなくなりましたよ。


Q.ふだんはどのような稽古をしていますか?


A(父) だいたい今は月1回くらいの割合で舞台があるので、舞台の2週間前にはある程度できているようにします。1週間前になると、もう毎日稽古ですね。なるべく日常生活のなかに能が入るようにと考えていますので、謡の稽古はお風呂に入りながら教えることもありますよ。


Q.稽古で、特に気を付けていることは何ですか?


A(父) 舞台に立つときは真摯な態度で臨めということをつねに教えています。単純なミスをすることがあるんです。


A(母) 舞台で失敗すると、舞台後に泣いています。


Q.将来はやっぱり能楽師になりたいの?


A(景晶君) うん。将来は、お父さんのような能楽師になりたいです。