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IHジャー炊飯器(ナショナル)
電気炊飯器の大きな転機は、炊飯器開発をリードしてきた家電品メーカー「松下電器産業」が88年に開発した「IH(電磁誘導加熱=でんじゆうどうかねつ)式」の誕生でした。
ヒーターの熱を熱伝導によって内なべに伝える「ヒーター加熱方式」「直接加熱方式」と呼ばれるそれまでの電気炊飯器は、ガスでたく製品に比べ火力が弱く「ガス式の方がおいしい」と言われていました。そんな評判をくつがえそうと、考え出されたのが「IH式」です。
IH式では、かまの周りにコイルを取り付け、そのコイルに電流を流してかまに磁力を発生させて、かまの金属部分に電流を流します。金属に電流が流れると高い熱を出す特ちょうを生かし、かま自体を高火力で一気に加熱しむらなくたきあげられるようにしました。
IH式は割高で、電力を多く使うため、当初はあまり売れないのでは、という見方もありましたが、各メーカーもIH式を次々に発売。値段が少々高くても、おいしさを求める人が多く、現在では日本国内に出荷される炊飯器の半数以上がIH式になりました。
IH式では、コメを水にひたしておく必要もなく、すぐにたき始められます。内がまの目盛りに合わせて水を入れ、たき加減などのコースを選んでセットするだけ。たきあがったら、すぐにほぐして余分な水分を飛ばすのがおいしく食べるポイントです。