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缶コーヒー・缶入り緑茶


緑茶も缶入りで

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世界初の缶入り緑茶(伊藤園)

 緑茶といえば、日本の文化を代表する飲み物です。家庭や職場では、食事の後やちょっと休けいしたいときなど、「お茶をいれましょうか?」と言って、急須(きゅうす)に茶葉とお湯を入れ、湯飲みで飲むのがふつうの習慣です。


 この日本でおなじみの緑茶を缶入りにして製品化したのが、東京に本社を置く飲料メーカー「伊藤園(いとうえん)」でした。同社はすでに81年に缶入りウーロン茶を世界で初めて発売していました。それまで缶入り飲料といえば、砂糖の入ったあまい飲み物ばかりでしたが、無糖のあまくない缶入り飲料としても初の試みでした。


 しかし、缶入り緑茶の開発は技術的に不可能だとされていました。


 昔から「宵越し(よいごし)のお茶は飲むな」ということわざがある通り、一晩おいた緑茶は風味が悪くなる上、茶葉にふくまれている成分が変質して体によくないと知られていたからです。緑茶はとてもデリケートな飲み物なんですね。


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現在はペットボトルもあり持ち歩きに便利(伊藤園)

 同社では自然のかおりと味わいを守るため、添加物(てんかぶつ)を加えないという方針をつらぬきつつ、ちっ素をふきこんで、緑茶変質の原因となる酸素を取り除く新しい技術を開発し、缶入り緑茶の製造に成功しました。


 しかし、これまで緑茶は食事のときのサービスとして出されるものと考えられていたこともあり、「緑茶を買う」ことはあまり定着していませんでした。


 人気が出たのは、89年に缶入り緑茶を「お〜いお茶」の名前に変えて売り出したころからでした。