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缶コーヒー・缶入り緑茶


缶コーヒー誕生秘話

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缶コーヒー、現在のすがた(UCC上島珈琲株式会社)


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初代缶コーヒー(UCC上島珈琲株式会社)

 缶コーヒーが世界に先がけて日本で発売されたのは1969年。今から40年近く前のことです。開発したのは神戸市に本社を置くコーヒー製造・販売会社「UCC上島珈琲(うえしまこーひー)」でした。


 それまで駅のホームなど外出先で手軽に飲める飲み物といえば、多くはびん入りの牛乳でした。


 缶コーヒーが発売される前の年、UCCの創業者上島忠雄(うえしま・ただお)さんは列車が停車した駅でコーヒー牛乳を買って飲んでいました。しかし、列車が早く出発することになってしまいました。当時のびん入りの飲み物は、飲み終わった後、びんを店に返さなければなりません。上島さんはしぶしぶ、飲み残して、列車に飛び乗ったそうです。


 その後も上島さんは飲み残したコーヒー牛乳が気になって仕方がありません。「いつでも、どこでも手軽に飲めるコーヒーは作れないだろうか」と考え出したのが、缶コーヒーでした。


 そして、試行錯誤(しこうさくご)を重ねて、味や品質を落とさずにコーヒー液を長時間、缶に入れておける技術を開発、世界初のミルク入り缶コーヒー「UCCコーヒー ミルク入り」が発売されました。


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缶コーヒーは万博で大人気でした(UCC上島珈琲株式会社)

 とはいえ、缶入りのコーヒーはなじみがうすいためか、最初は思うようには売れませんでした。缶コーヒーが注目を集めたのは70年に大阪で開さいされた「万国博覧会」。会場で飲んだ人から注文が殺とうし、ばく発的に売れるようになったといいます。