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ハイテクジャパン

生きものの生態をヒントにした
最新技術


パート2

トンボの羽を参考にした風力発電

トンボの羽に渦が起きて風を運んでくれます (東北大学石田秀樹教授の研究成果です)

トンボの羽に渦が起きて風を運んでくれます (東北大学石田秀樹教授の研究成果です)

 クリーンエネルギーとして注目されているのが風力発電機です。でも、風が弱いと発電できません。とくに家庭用の風力発電機は風があまり吹(ふ)かない場所に設置されることもあります。そのため、そよ風でも回転する風力発電機が必要です。ヒントをくれたのはトンボでした。トンボはわずかな風に乗って自由に空を飛びます。その秘密は羽です。


 トンボの羽の表面にはでこぼこがあって、わずかな風でも渦(うず)ができます。その渦がベルトコンベアのような働きをして風を後ろへと流しているのです。トンボの羽の形をしたプロペラで風車を作るとわずか風速1mの風でも回転しました。現在、携帯(けいたい)電話などを充電(じゅうでん)できる家庭用の小型風力発電機の開発を目指しています。