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津軽三味線
日本には古くから三味線という楽器があります。全長1メートルほどの弦楽器で、バチという道具を使って3本の弦を弾いて音を出します。その三味線のひとつに津軽三味線があります。その特長は奏者が型にとらわれずに自由自在に弾けること、つまりアドリブで演奏することです。そのため、そのスタイルははジャズととてもよく似ているとも言われています。津軽三味線演奏の第一人者で、今回登場する子供たちに三味線を教えている山田千里(やまだちさと)さんも「津軽三味線は日本のジャズだ」と言っているほどです。山田さん自身、日本や海外でジャズバンドと何度も共演をしてきました。
三味線はもともと、16世紀の中ごろに中国から琉球(今の沖縄)を経て日本に伝えられたものです。日本に入ってからは、弦を弾くのにバチという道具を使うなど、さまざまに手が加えられ、江戸時代(1600-1868)には歌舞伎の伴奏音楽に用いられるなどして急速に普及し、日本の代表的な楽器となりました。
ライブハウス「山唄」で演奏する山田千里さん
三味線は大きく胴と棹に分けられますが、種類は太棹(ふとざお)、中棹(なかざお)、細棹(ほそざお)の3つがあります。太棹は強い大きな音が出ますが、細棹の音はとても繊細な音がします。その中で津軽三味線は、太棹三味線よりもさらに全体が大きめで、弦も普通よりやや太めのものを用いています。その演奏はバチでただ弾くだけでなく、叩くようにして音を出すのが特徴で、力強く、耳が痛くなるほどの迫力ある音が出ます。
練習に励む渋谷優作君
津軽三味線が生まれた津軽地方というのは、日本列島で最大の島、本州の最北端・青森県の西半分を指します。この地域は11月の終わりから4月初めまで雪が降り、日本でもとくに積雪量の多い地域の一つです。