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魔法(まほう)のような水と泡(あわ)


ふつうの泡じゃない「ナノバブル」


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ナノバブルは小さくて目に見えないのですが、オゾンが入ったナノバブルの水はピンク色(左、中)に見えます。

 別の日本人科学者は、好適環境水とはちがうメカニズムで、とても小さな泡を使って同じような現象を生じる方法を開発しました。


 1万分の1mmという小さな泡。水中で消えずに長期間存在する不思議な泡です。水中にあるイオン(電荷を持つ原子などのこと)が集まってきて、空気を包んでいる状態です。


ナノバブルを入れた水は特別な効果が発生します。


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2008年、ナノバブルを使った水田でお米を収穫(しゅうかく)したところ、収穫量が大きく増えました。これまで田んぼにいなかった生物が復活し、雑草も生えませんでした。

 ナノバブルという特別な泡を入れると、同じ水の中で淡水魚と海水魚が一緒に泳ぐことができます。ほかにもこの泡には、弱っていた魚を元気にさせたり、植物をくさりにくくさせたりする効果があります。植物や生物のメカニズムでまだ解明されていないことが多く、なぜこのような効果があるのかよく分かっていませんが、生命に直接関わる食や医療(いりょう)の分野で、ナノバブルの応用が期待されています。


 ナノバブルは、産業技術総合研究所の高橋正好さんと、REO研究所の千葉金夫さんが共同で研究開発しました。



写真提供 産業技術総合研究所 高橋正好博士


(2008年12月更新)