Web Japan > Kids Web Japan > 日本語 > ハイテクジャパン > 魔法(まほう)のような水と泡(あわ)
淡水魚も海水魚も、体液の塩分濃度(のうど)は約1%です。この特別な水の塩分濃度は魚の体液の塩分濃度に近いので、海水とくらべて(海水の濃度は約3.5%)浸透圧(しんとうあつ)を調整するストレスがありません。そのため、魚の代謝が良くなることも分かりました。
魚には浸透圧調整という機能があり、体内の塩分濃度を調整しています。体液の塩分濃度が高すぎると魚の細胞(さいぼう)は水分を吸収し、塩分濃度が低すぎると水分を失います。どちらの状態も魚の体には良くありません。
これは、海水を構成する成分のうちの、いくつかの成分しか含(ふく)んでいない特別な水です。どれだけ少ない成分で淡水魚も海水魚も生息可能な水が作れるか、実験して開発されました。
この水は、「好適環境水」と呼ばれます。岡山(おかやま)理科大学専門学校の山本俊政(としまさ)先生が開発しました。
この水を使って、陸上の水槽(すいそう)で海水魚の養殖(ようしょく)を目指しています。そうすることで、海の環境汚染(おせん)などに影響(えいきょう)されず、食べ物が安全に、安価で手に入るようになります。