生で食べても安全な日本の卵
![オートローダー](images/001.jpg)
オートローダー (C)ナベル
![卵の方向をそろえています](images/002.jpg)
卵の方向をそろえています (C)ナベル
![卵を洗います](images/003.jpg)
卵を洗います (C)ナベル
日本人の多くが大好きな朝食での卵の食べ方は熱々のご飯にしょう油を一差しした生卵(なまたまご)をかけて食べるというものです。他の国では、生卵にはサルモネラ菌等の細菌(さいきん)がいるので、調理しないで食べることは考えにくいとされています。日本では、卵が安全で、品質が保証されているからこそ、生で食べることができるのです。では、殻(から)に包まれていて中身が見えない卵が安全であることをどのように確かめているのでしょうか。日本には、卵を洗ってから、品質確認(ひんしつかくにん)、選別(せんべつ)、包装(ほうそう)までをすべて自動で行う機械があるのです。卵は少しの衝撃(しょうげき)を加えただけでも割れてしまいます。そのため、注意深く、人間が手で扱(あつか)うように繊細(せんさい)に作業を行う必要があります。日本の機械には最新のテクノロジーが導入されているため、卵に衝撃を与(あた)えることはありません。しかも、最新型の機械では1時間に12万個、1秒で33個の卵を処理することができます。
では機械が動く様子をのぞいてみましょう。まず、産みたての卵を洗います。しかし、その前に卵の方向をそろえます。スーパーなどでパック入りの卵が売られていますが、すべてとがった方が下になっています。これはとがった方には気室(きしつ)がないためです。上にすると、卵黄(らんおう)が浮(う)いてきて卵の殻に触れてしまいます。卵の殻は細菌の影響(えいきょう)を受けやすいため、卵黄とはほどよい距離(きょり)を保つ必要があるのです。卵は転がるとき、とがった方に曲がっていきます。その性質を利用して方向をそろえ、その後に洗います。12本の特殊(とくしゅ)ブラシが高速回転しながら、確実に汚(よご)れを落としていきます。その後、水切りの空気噴射(くうきふんしゃ)と11本の乾燥(かんそう)ブラシで水気を落とし、3台のプロペラファンで完全に乾燥させます。