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流行通信

将棋―日本育ちの対戦ゲーム


パート2

ギネスに認定

1574の対戦が同じ場所で同時に行われた記録として2012年11月にギネスブックに認定された「JT日本シリーズ・テーブルマークこども大会」の様子(C)共同通信社

1574の対戦が同じ場所で同時に行われた記録として2012年11月にギネスブックに認定された「JT日本シリーズ・テーブルマークこども大会」の様子(C)共同通信社


 パソコンの普及により、誰でも気軽にパソコンソフトやインターネットで将棋の腕を磨くことができるようになりました。小中学生以下で将棋に親しむ人の数は増え、現在450万人いるといわれます。


 2012年11月に東京で開かれた子ども将棋大会には、小学生約3200人が参加し、その日行われた対戦の数は1574にのぼりました。この記録は、同時に一カ所で開かれた最も多い将棋の対戦数として、ギネスブックに認定されました。


 こうした小中学生の大会では、女性の参加も年々増えています。現在、女性プロ棋士(きし)の中でトップの実力を持つといわれる21歳の里見香奈さんも、小学生大会で腕を磨いたといいます。男子に混じって大会に参加し、負けた悔しさをバネにして頑張り、今では大きなタイトルを三つも持っています。


日本に来日してプロ棋士を目指すポーランド人のカロリーナ・ステチェンスカさん(C)共同通信社

日本に来日してプロ棋士を目指すポーランド人のカロリーナ・ステチェンスカさん(C)共同通信社

 また、フランスやドイツ、アメリカなど欧米でも将棋に深く興味を持つ人が増えています。日本に住んでプロを目指しているポーランド出身の大学生、カロリーナ・ステチェンスカさんは6年ほど前に日本の漫画を読んで将棋に出会い、インターネットで強さを身につけたそうです。


コンピューターと知恵くらべ

 一方、コンピューター将棋ソフトの強さがプロ棋士に追いついたことも大きな話題となっています。将棋ソフトは1970年代に生まれ、初めは将棋をおぼえたばかりの人にも勝てないレベルでしたが、性能が高くなるにつれ、どんどん強くなっています。


コンピューターとプロ棋士による公式の勝負として注目されている「電王戦」(C)日本将棋連盟

コンピューターとプロ棋士による公式の勝負として注目されている「電王戦」(C)日本将棋連盟


 男性のプロ棋士とコンピューターソフトが対決した昨年の「電王戦」では、コンピューター側が5回の戦いで3回勝ちました。5戦目に勝利したのは600台のパソコンをつなげた最強システムで、1秒間に相手の駒の動きを2億8000万パターンも読める能力を備えていました。戦えば戦うほど強くなるコンピューターに、これから人間はどう立ち向かっていくのでしょうか。電王戦は今年も3-4月に開かれます。


(2014年3月更新)