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流行通信

お弁当―好きなものを好きな場所で


パート1

愛情たっぷり

 日本では、昼時の公園などで「お弁当」を食べている人を見かけます。お弁当は、携帯(けいたい)できるようにした食事のことで、サンドイッチや果物などを入れたボックスランチに似ています。しかし、日本のお弁当は、食べ物をただ持ち運ぶということだけでなく、かわいい入れ物にこだわったり、おかずの盛り付けを工夫したり、作る人も見る人も楽しめるものです。


 日本では「愛情(あいじょう)がたっぷり詰まったお弁当」という言い方をすることがありますが、それは、お弁当には作る人の気持ちが込められていると考えるためです。そんな日本のお弁当を紹介しましょう。


色とりどりの食材が詰まった愛情たっぷりのお弁当

色とりどりの食材が詰まった愛情たっぷりのお弁当  © INTERIOR COMPANY


楽しいキャラ弁

アニメのキャラクターを使った「キャラ弁」

アニメのキャラクターを使った「キャラ弁」

 日本のお弁当は、主食であるご飯とおかずを「弁当箱」と呼ばれる容器に入れます。弁当箱は、四角やだ円などの形で、そこにご飯のほか目玉焼きやハンバーグ、ウインナー、野菜などのおかずを詰めます。それもただ詰めるのではなく、栄養(えいよう)に気を配ったり、おかずの配色や配置を考えたりして詰めます。ウインナーなどの食材に切れ込みを入れたり、さまざまに並べたりして、食べる人にちょっとした楽しさも味わってもらおうなどと考えます。


占い付きのカップに入った冷凍食品のグラタン。食べ終わると占いを読める

占い付きのカップに入った冷凍食品のグラタン。食べ終わると占いを読める © AQLI Foods Corporation


食べるのがもったいないほどよくできている「キャラ弁」

食べるのがもったいないほどよくできている「キャラ弁」

 最近では、中身をアニメの主人公や動物、自動車などのデザインにした「キャラ弁」が、日本の子どもたちに人気です。もともと野菜など好き嫌いが激(はげ)しい子どもに、少しでも食べてもらうために親がさまざまな工夫をするところから始まったとされています。 また、子どもたちの食事を少しでも楽しくしようと、おかずを小分けする小さなカップの底に占いが印刷されたものを使った冷凍食品を一品加えれば、小さな空間に遊び心があふれます。


 では、そんなお弁当を日本人はどこで食べるのでしょう。日本の小学校や中学校では、学校が「給食」と呼ばれるお昼ご飯を出すので、日常的には食べません。しかし、生徒全員が陸上競技などを行う運動会と呼ばれる催(もよお)しや、遠足と呼ばれる校外学習などでは、一人一人が弁当を持ってきて、昼食の時間になるとクラスメートと一緒に食べたりします。それが生徒たちの楽しみの時間となっています。


 また、冬の寒い時期はあまりいませんが、季節の良い時期には、都心の公園などではOLやサラリーマンが昼食の時間に弁当を食べている姿をよく見かけるなど、弁当は日本人の生活に根付いたものになっています。