自分で作れる「知育菓子」
「お菓子を自分で作って食べてみたい」―。そんな思いをかなえてくれるお菓子が、日本にはあります。粉と水をかきまぜて作れるグミやスポンジケーキのお菓子で、作っている様子が工作か化学実験のようなので「知育菓子(ちいくがし)」と呼ばれています。見た目がとってもリアルなデコレーションケーキやカレーライス、お寿司を作れるのをはじめ、男の子向けには昆虫(こんちゅう)や恐竜(きょうりゅう)が作れるセットもあります。
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![男の子は、グミの昆虫づくりに夢中(協力:クラシエ)](images/okashi08.jpg)
男の子は、グミの昆虫づくりに夢中(協力:クラシエ)
知育菓子は、難しいものでも30分ぐらいで作れます。箱の裏側の作り方を読みながら、袋に入った粉を慎重(しんちょう)に型にそそいで、かきまぜたり、電子レンジで温めたりして、手のひらサイズのおもちゃのようなお菓子を作り上げます。子供たちは、お菓子作りに熱中する中で、食べ物作りの苦労や、作り手の思いなどを実感するようになります。
日本の子供向けお菓子には、子供たちに一つ一つを楽んで大事に食べてもらいたいという作り手の思いが詰(つ)まっているのです。
お菓子の「テーマパーク」
そんな日本の子供向けお菓子の世界を楽しめる大型アンテナショップが2012年春、東京駅にできました。「東京おかしランド」です。有名お菓子メーカーが集まってつくったお店は、お菓子メーカーのカラフルなパッケージやキャラクターのデザインで飾(かざ)られていて、まるで「お菓子のテーマパーク」に来たみたいです。店内では、アーモンドチョコレートが出来上がる様子を見ることができたり、作りたてのポテトチップスを買って食べられたりします。運が良ければ、大好きなお菓子のキャラクターと一緒に写真を撮ることもできます。
![お菓子のキャラクターと写真撮影する子どもたち(東京おかしランドで)](images/okashi09.jpg)
お菓子のキャラクターと写真撮影する子どもたち(東京おかしランドで)
もちろん、買い物も楽しめます。長さが普通サイズの15倍もあるお菓子や、特別な売り場でしか買えない地域限定の味付けのお菓子、お父さん、お母さんが子どもの頃に売られていた昔懐かしいパッケージに入ったお菓子など、ここでしか買えない珍しいお菓子がたくさん売られています。休日ともなると、家族連れが大勢訪れ、店の外にまで長い列ができてしまいます。ここで買い物をした人は、オープンから半年間で63万人にのぼっています。日本のお菓子は、スーパーやコンビニでも簡単に手に入れることができますが、たまには、地方のスーパーや、このようなテーマパークに出掛けて、特別なお気に入りのお菓子を見つけてみるのも楽しいかもしれません。
(2012年11月更新)