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流行通信

忍者は子どものヒーロー


パート2

漫画、アニメの主人公

 そんな忍者は、数多くの漫画やアニメ、映画の主人公になり、今でも日本の子どもや若者のヒーローとなっています。その中でも代表的な漫画、アニメが「忍者ハットリくん」です。忍者の里から現代の東京に出てきた10歳ぐらいのハットリくんが色々な騒動を起こすほか、居候する一家との友情などを描く一方で、いろいろな忍術も紹介しています。ハットリくんは中国やインドでも大人気となりました。


「忍たま乱太郎」の主人公、乱太郎(中央)は足が速く、絵を描くのが得意。友達と一緒に立派な忍者を目指す

「忍たま乱太郎」の主人公、乱太郎(中央)は足が速く、絵を描くのが得意。友達と一緒に立派な忍者を目指す ©NHK・尼子騒兵衛・総合ビジョン

 また、最近の子どもたちに人気なのがテレビアニメの「忍たま乱太郎」。1993年の放送開始以来、現在も続いています。主人公は猪名寺乱太郎(いなでら らんたろう)という10歳の男の子。一流の忍者になるために忍術学園に入るのですが、友達と乱太郎の3人は授業も試験も落ちこぼれ。それでも、明るく愉快な性格の乱太郎は、友達との友情でさまざまな困難も乗り越えていきます。そんな乱太郎の元気さや、何ごとにも立ち向かう姿は、日本の子どもたちに大人気です。


「NARUTO-ナルト-」は日本だけでなく海外でも人気

「NARUTO-ナルト-」は日本だけでなく海外でも人気 ©岸本斉史 スコット/集英社・テレビ東京・ぴえろ

 「NARUTO-ナルト-」も、日本を代表する忍者をテーマにした漫画、テレビアニメです。忍術を学んだナルトが忍者として敵と戦いながら成長していく過程を描いたもので、映画のほかゲームにもなっています。米国や欧州でも人気です。


 漫画やアニメで描かれた忍者は、実在した忍者の一面を誇張したもので、実際とは懸け離れていますが、ストーリーの面白さに加え、忍術を使ったり、敵と戦ったりする姿が子どもや若者を魅了しています。


手裏剣投げて忍者体験

体験施設で楽しむ女性たち。全身を忍び装束で覆い武器を手にすると、気分はすっかり忍者。女性にはカラフルな衣装が人気

体験施設で楽しむ女性たち。全身を忍び装束で覆い武器を手にすると、気分はすっかり忍者。女性にはカラフルな衣装が人気 (甲賀の里忍術村にて)

 自分も忍者のようなことをしてみたい。かつての忍者の里とされる滋賀県甲賀市には、そんな希望を実現できる忍者体験施設があります。入場すると子どもたちが一目散に目指すのは忍者道場です。忍者の服装を借りて、石垣を上ったり、水上を移動したりして忍者の基本を学べば、忍者の修業を終了した証明書がもらえます。



的を狙って手裏剣を投げる

的を狙って手裏剣を投げる (写真提供:伊賀流忍者博物館)

 また、忍者の武器である手裏剣の体験もできます。スタッフが投げ方を教えてくれ、見事に的を射抜けば、もう一人前の忍者の気分を味わえます。博物館には古くから伝わる文書や手裏剣、火器など忍者の代表的な武器が展示されています。同じような施設は三重県伊賀市や長野県長野市戸隠などにもあり、最近は、子どもだけでなく、友達同士で楽しむ若い女性もいます。


浮き道具とロープを使って水の上を渡る忍者体験。バランスを取るのが難しい

浮き道具とロープを使って水の上を渡る忍者体験。バランスを取るのが難しい (写真提供:忍者の里チビッ子忍者村-信州戸隠)

 忍者はその昔、日本にいた特殊な技能を持った人々です。実像はなかなか分からないのですが、忍者の格好良さは今でも日本だけでなく世界中の人々を魅了しています。


(2012年10月更新)