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流行通信

映像から飛び出した巨大キャラクター


パート1

本物の姿で現れたロボット・ヒーロー

 日本生まれのアニメやマンガは、世界中で愛され、今では日本文化のひとつといわれるようになりました。アニメファンの多くは、きっとこう思っているに違いありません。「自分もあのストーリーの中に入ってみたい、お気に入りのキャラクターに会ってみたい」と。お気に入りのキャラクターが、立体的になって目の前に現れたら、アニメの世界はもっと身近で楽しいものになるでしょう。キャラクターの小さなフィギュアも想像力をふくらませてくれますが、アニメの世界そのままの大きさでキャラクターが現れたら、どんなに楽しいでしょう。


ガンダム立像

イベントで人気を博した実物大の18mのガンダム立像(2009年夏、お台場にて) ©創通・サンライズ



 2009年の夏、東京・お台場の潮風公園に、全長18mの「実物大」で、精密なガンダム立像が現れました。ガンダムは人気アニメ『機動戦士ガンダム』に登場するキャラクターです。この巨大ロボットは人型兵器の「モビルスーツ」で、胸の部分にパイロットが入って操縦します。物語の中では、地球連邦軍と宇宙移民であるジオン公国軍の戦士たちが、このガンダムをはじめとしたさまざまなモビルスーツを駆使して戦うのです。ガンダム立像がお台場に立っていたのは夏の52日間だけでしたが、あこがれのキャラクターに会うため、415万人もの人びとが訪れる人気でした。


 翌年に静岡県でも展示された後しばらく休んでいたガンダムですが、2012年4月には、再びお台場に帰ってきます。新しくオープンする複合施設で、その勇姿が見られることになる予定です。


鉄人28号のモニュメント

神戸・新長田に建設された鉄人28号のモニュメントは全長18m ©光プロ/KOBE鉄人PROJECT 2012

 実物大ガンダムがお台場に現れた同じ年の9月、兵庫県神戸市の若松公園には全長18mの鉄人28号が登場しました。神戸は1995年の阪神淡路大震災で大きな被害をうけた街です。なかでも若松公園のある長田区は、大地震のあと大火災にもおそわれました。その長田区の商店街の店主たちが寄付を募り、地区の復興のシンボルとして、実物大のロボット・ヒーローを作ったのです。『鉄人28号』は1956年にマンガの連載が始まり、テレビアニメにもなった作品ですが、原作者・横山光輝さんは、神戸出身の漫画家でした。鉄人28号はこぶしを握りしめた右腕を、今日も大空に向かって突き出しています。その姿は、大震災からの復興の強い意志と、新しい街への希望を表しているのです。