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流行通信

大空にゆったり泳ぐこいのぼり


パート2

各地のこいのぼり行事

 春になると、全国各地でこいのぼりを使ったさまざまな行事がもよおされます。たとえば、東京近郊の神奈川県相模原(さがみはら)市では、1988年から毎年、市民たちが相模川(さがみがわ)の両岸にワイヤーをはり、色とりどりのこいのぼりを泳がせます。家族や友人で河原に集まり、みごとなこいのぼりの“群泳(ぐんえい)”を見ながら楽しい時間をすごします。こいのぼりは家庭で使われなくなったものを寄付してもらったもので、1200匹にもなるそうです。


こいのぼり

両岸にワイヤーをはり、約1200匹のこいのぼりを泳がせる相模川のお祭り


こいのぼり

ギネスに登録されている世界一数が多い館林市のこいのぼり。四月初旬には満開の桜と色とりどりのこいのぼりの両方が楽しめる

 桜の花が咲くころ、群馬(ぐんま)県館林(たてばやし)市でも、市内を流れる鶴生田(つるうだ)川に何本ものロープをわたしてこいのぼりを泳がせる「こいのぼりまつり」が開かれます。「市民のみんなが元気になるように」という願いをこめてはじめられましたが、2004年、市制50周年を記念して泳がせた5283匹のこいのぼりがギネス世界記録に認定されてからは、全国からたくさんの観光客が集まるようになりました。


こいのぼり

クレーンを使って空にあげる加須市の「ジャンボこいのぼり」。重さは350㎏にもなる
(©The Tokyo Shimbun)

 こいのぼりの産地として知られる埼玉県加須(かぞ)市では、毎年5月の「市民平和祭」で、全長100mもの大きなこいのぼりを泳がせます。大型クレーン車でつりあげるこいのぼりには、子どもの成長とともに平和への祈りが込められているのです。


 こいのぼりは、古来、子どものすこやかな成長を祝う日本の風習ですが、今では各地で数多くの特徴ある行事として行われています。


(2011年6月更新)